増加する遺贈寄付への関心
2022-09-09 17:30:01
遺贈寄付に対する関心が高まる中での調査結果を分析
遺贈寄付に対する関心が高まる中の調査結果
2022年度の「遺贈寄付の実態調査」によると、遺贈寄付への関心が前年に比べて著しく増加していることが明らかになりました。この調査は、全国の非営利組織や大学、研究機関の関係者を対象に実施され、122件の有効回答を得ました。ここでは、その結果から見える日本社会の動向と遺贈寄付に対する取り組みの現状について詳しく見ていきます。
1. 遺贈寄付の受け入れ表明状況
調査結果によると、遺贈寄付を受け入れている団体の90%が「遺贈と相続財産の寄付の両方」を受け入れると回答しており、その傾向が顕著です。一方で、遺贈のみという団体も存在していますが、相続財産の寄付のみを受け入れている団体はゼロと回答しました。このことから、遺贈寄付の重要性が広がっていることが伺えます。
2. お問い合わせ件数の変化
遺贈寄付に関する問い合わせ件数は、2021年度で「1-2件」が最も多く、30%を占めました。2020年と比較した場合、約36%の団体が「やや増えた」と回答しており、特に「かなり増えた」という回答も見られました。この事実は、遺贈寄付に対する関心が確実に広がっていることを示しています。
3. 情報発信の重要性
具体的には、遺贈寄付の情報発信においては、自団体のホームページ(61%)が最も力を入れられている媒体であり、続いて紙媒体(48%)、以前の支援者への案内(26%)が選ばれています。なかでも、自団体のHPはお問い合わせ増加の感触が強いことがわかります。これに対して、「効果がわからない」との回答も少なくなかったため、どの媒体での取り組みが効果を上げているかの分析が求められます。
4. 受け入れ件数について
2021年度の受け入れ件数については、48%の団体が「0件」と答えており、一桁代に留まっています。しかし、受け入れが「変わらない」との回答も65%を占めているため、まだまだ改善の余地があることも明らかです。相対的に見ても、遺贈寄付の受け入れ件数は徐々に増加傾向にあると考えられています。
5. さらなる普及に向けて
今回の調査結果から、遺贈寄付の受け入れや問い合わせにおける関心の高まりは、情報発信や効果的な媒体の運用に基づく取り組みの賜物であることが浮き彫りになりました。多くの団体が関心を寄せられる中、今後はさらなる啓発活動や連携が求められるでしょう。
結論
遺贈寄付は、寄付文化の成熟と共に、今後ますます重要な資金源となると予想されます。『遺贈寄付ウィーク2022』や、関連イベントを通じて、さらなる関心と理解を深める機会が増えていくことを期待しています。
会社情報
- 会社名
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株式会社ファンドレックス
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- 東京都港区港南2-16-1品川イーストワンタワー762号室
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