65歳までに貯蓄した老後資金は500万円未満が最多
近年、老後資金の準備が重要な話題となっており、特に65歳以上の方々がどの程度の貯蓄を持っているのか、またその計画についての関心が高まっています。この度、ベンチャーサポート相続税理士法人が実施した「老後資金」に関する調査の結果を元に、貯蓄状況やそれに対する不安について掘り下げていきます。
調査結果の概要
調査は65歳以上で子どもがいる男女と、両親が健在で子どもがいる30代から40代の男女を対象に行われました。全体の有効回答数は1,010人に上ります。
500万円未満が最多の貯蓄額
調査によると、65歳までに貯蓄した金額の49.4%が500万円未満という結果が出ています。これに対し、3,000万円以上の貯蓄を持つ人は24.0%に留まるなど、老後資金の二極化が深刻化していることが浮き彫りとなりました。特にこの金額が中央値であり、年金を受給しながら生活をしている人々にとって、実際に必要な生活費や医療費への対応が厳しくなる可能性を感じさせます。
貯蓄額への不安
実際に「年金で生活を賄えているか」という質問に対して、37.6%が「賄えているが貯蓄に不安を感じる」と回答しました。このように、約7割の方々が貯蓄額に対する不安を抱えていることも明らかとなりました。
老後資金の使い道
さらに、老後資金の具体的な使い道についても質問しましたが、最も多くの回答が得られたのは「日常生活」で78.0%を占めています。次いで「医療費」65.5%、旅行44.4%と続きました。多くの方が日々の生活や健康への支出に重点を置いていることがわかります。また、子どもへの相続についても52.1%が「500万円未満」と回答しました。
30代~40代の考え方
調査のもう一つのグループ、30代から40代では、約3割が65歳までに「3,000万円以上」を貯蓄したいと考えており、物価上昇や少子高齢化、老後2,000万円問題への意識が高まっていることが示されています。
毎月の貯蓄額
興味深いことに、毎月の貯蓄額として「3万円未満」と答えた人が約6割に達しています。これは、老後資金の準備が難しい状況にある人々が多いことを反映しているのかもしれません。また、65歳までに必要な2000万円を目指す場合、月5万円程度の貯蓄が必要になります。
貯蓄の準備方法
老後資金の準備方法については、「NISA」や「定年退職後のアルバイト」での支援を考えている人が多く、特に新NISA制度への関心が伺えます。
相続と将来の不安
最後に、親からの相続について多数が「期待していない」と回答しました。親から預金を相続することへの期待が約64%という現実を見ると、子ども世代の未来が厳しいことが浮き彫りになります。このような状況の中、早急な対策が求められています。
結論
老後資金に対する不安や現実を考えると、必要な資金を早い段階で準備し、計画的に貯蓄を進める重要性が高まりつつあると言えるでしょう。将来への不安を少しでも和らげるために、自分自身の現状を見つめ直して計画的な貯蓄を進めていくことが求められています。詳しい内容は、ベンチャーサポート相続税理士法人のウェブサイトでも確認できます。