富山イノベーションベースが起業家育成で地域発展を支援する新たな歩み

富山イノベーションベースが描く未来

富山県において、地域の起業家育成と発展を目指して、一般社団法人富山イノベーションベース（TOIB）と富山県が新たな包括連携協定を締結しました。これは、令和7年9月8日に行われ、両者が協力し、起業家マインドの醸成を図るものです。TOIBは、起業家同士が交流し、共に成長できる環境を提供することを目的としています。

TOIBの設立背景

TOIBは、世界規模の起業家団体であるEO（Entrepreneurs’ Organization）の北陸支部、EO Hokurikuのメンバーによって2024年に設立されました。アントレプレナーやイントレプレナーと呼ばれる起業家たちに向けた学びの場であり、地域の特性に基づいた支援を提供しています。特に、地域特有の情報格差や保守的な風土を乗り越える人材育成を重視しています。

地元行政との連携

富山県知事の新田八朗氏は、TOIBとの協定締結を大変嬉しく思うとし、富山県におけるスタートアップ・エコシステムの形成に向けて、TOIBと連携を図りながら進めていく意向を示しました。これにより、毎年5〜6社のロールモデル企業の選定や、IPO準備、資金調達に向けた伴走支援が行われる予定です。

あらゆる人材の支援を目指して

TOIBの代表理事である長江努氏は、TOIBが提供する環境が、心理的に安心して成長できる場所であることを強調しています。特に、『Trust and Respect』という精神を重視し、年齢や性別に関係なくフラットな関係を築くことで、参加者の成長を促進します。このような環境は、従来の保守的な風土の変革につながると期待されています。

今後の展望

今回の協定をもとに、TOIBと富山県はさらなる人材育成やネットワーク構築を進めていきます。具体的には、地域内外の教育機関や金融機関との協力により、起業家教育プログラムの充実やリーダーシップ研修の実施が計画されています。また、EOなどの全国・国際的な起業家との交流を通じて、富山県にグローバルな視点を取り入れる機会を提供します。

参加団体の役割

TOIBの設立以降は、EO Hokurikuなどの地域起業家団体とともに、富山の経済界に新しい風を吹き込む取り組みが進められています。さらに、一般社団法人xIB JAPANとも連携し、全国規模での起業家育成や地方創生を目指した活動を行っていく予定です。このように、TOIBと富山県は相互に強みを活かしながら、持続的に成長するスタートアップ・エコシステムの構築を目指します。

富山の起業家支援の取り組みに、今後も注目が集まることでしょう。この協定によって、地域の若者や起業家志望者に新たなチャンスが広がり、未来の富山経済に大きな影響を与えることが期待されています。