AIを活用した創薬
2025-06-04 10:25:17

SyntheticGestaltと大鵬薬品、生成AI活用の新たな創薬技術を検証開始

新たなる創薬の扉を開く



SyntheticGestalt株式会社と大鵬薬品工業株式会社は、生成AIを活用したシステイノミクス創薬において新たに技術検証を開始することを発表しました。この取り組みは、既存の医薬品開発プロセスを革新し、より効率的な医療の実現を目指しています。

生成AIの活用



SyntheticGestaltが開発した革新的な基盤AIモデル、SG4D10Bは、膨大な100億件の化合物情報を学習データとして活用しています。このモデルは、分子の立体構造をより精密に学習することで、新しい化合物に対する予測精度を高めています。各社が持つライブラリーと組み合わせることで、独自の探索基盤を容易に構築できるのも大きなポイントです。

大鵬薬品は、システイノミクス創薬という独自の創薬基盤を確立しており、過去には日米欧での承認を受けた医薬品や臨床開発中の製品を生み出しています。この成功に基づいて、さらなる競争優位性を追求するため、システイン以外のアミノ酸をターゲットにした新しい薬剤の開発にも挑戦しています。

課題の解決



生成AIを用いることで、これまで創薬が難しいとされていた標的に対しても、成功確率を上げることが見込まれています。大鵬薬品の開発・MA部門の相良武は、「この技術を活用することで、革新的な新薬の創出を推進し、がん患者の治療に貢献したい」と述べており、システイノミクス創薬の重要性を強調しています。

医薬品とAIの融合



システイノミクス創薬は、システインを含む多様な標的タンパク質に対して、 공유結合型薬剤を生み出す新しい手法です。これにより、標的タンパク質の機能を制御する医薬品が開発でき、がん治療においても注目されています。

SyntheticGestaltは、2024年および2025年にNVIDIA GTCで世界最大の分子特化型基盤モデルを発表する予定です。これまでの分子関連AI技術の課題を解決することで、医薬品、化粧品、農薬、新素材など、幅広い分野でのAI活用を目指しています。

未来への展望



大鵬薬品は、「私たちは人びとの健康を高め、新たな社会の創造に貢献する」を企業の理念に掲げ、特にがん領域に強みを持つ企業です。今回の提携により、さらなる技術革新を実現し、患者の視点に立った新薬の創出を進めていくという強い意志を表明しています。

この新たな取り組みは、未来の医療を大きく変革させるポテンシャルを持っています。創薬の効率化、コスト削減、そしてより効果的な治療法の実現に向けて、両社の連携はますます重要となるでしょう。


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会社情報

会社名
SyntheticGestalt株式会社
住所
新宿区内藤町1番地6La Keyaki
電話番号

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