古代の愛を描くオペラ「万葉集」の魅力
作曲家の千住明氏が手掛けるオペラ「万葉集」。この作品は、日本最古の歌集《万葉集》を基にしており、千年以上前の情熱的な恋愛を描いています。オペラは2009年に初演されて以来、好評を得て再演が重ねられ、多くのファンを魅了してきました。
2025年11月8日(土)、東京・サントリーホールにて「万葉集」の特別公演が行われることが発表されました。この演奏会形式の上演では、千住明氏が作曲を手掛け、台本は著名な俳人である黛まどか氏によるものです。オペラは古代の愛憎劇を描いた二部構成、『明日香風編』と『二上山挽歌編』で構成され、額田王や大津皇子といった歴史的人物が登場します。
「明日香風編」では、額田王を中心とした恋物語が描かれ、彼女の純粋な情熱と古代の恋人たちの思いが表現されます。一方、「二上山挽歌編」では、大津皇子と大伯皇女の悲劇が描写され、人間の愛と死、希望と祈りが交差する壮大な物語が展開されます。
卓越したキャストと演奏
この公演には、豪華なソリスト陣も参加します。ソプラノには小林沙羅氏、メゾソプラノには谷口睦美氏、テノールには鈴木准氏、バリトンには与那城敬氏が出演し、東京交響楽団の伴奏で歌い上げます。指揮は原田慶太楼氏が務め、圧巻のパフォーマンスが期待されています。
文化の承継と新たな表現
万葉集は日本の文化遺産ともいえる存在であり、千住明氏と黛まどか氏はこの作品を通じて、その価値を再発見し、現代の観客に届けています。音楽や台本の力で、千年の時を超えた人々の心の叫びを再現することが狙いです。オペラの制作が進む中で、当時の日本文化を感じさせる要素も散りばめられており、来場者に深い感動を与えることでしょう。
チケット情報と公演概要
オペラ「万葉集」は、2025年11月8日(土)に開演します。チケットはS席10,000円、A席8,500円、B席6,500円、U-25引換券は3,500円で販売されています。なお、未就学児の入場はできないので、ご了承ください。チケットの購入は、各種プレイガイドを通じて行うことができ、一般販売はすでに開始されています。
この特別な公演を通じて、千年の時を超えた愛のロマンに触れ、心に響く音楽と物語に浸ってみてはいかがでしょうか。