あやセンター ぐるぐる、その魅力とは
2023年10月に東京都足立区にオープンした「あやセンター ぐるぐる」。この施設は、地域のコミュニティの活性化を目的に設計され、ついに2024年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、足立区が目指すSDGsの理念に基づく「人とのつながり」と「活力」の象徴的な成果といえるでしょう。
「やってみたいを、やってみる」コンセプト
「あやセンター ぐるぐる」は、元々20年近く空き店舗だったJR常磐線綾瀬駅西口の高架下をリノベーションした施設です。オープン当初から多くの人々が訪れ、来場者数はすでに累計で1万5千人を超えています。このセンターの中心にあるのは、「やってみたいを、やってみる」というシンプルかつ力強いコンセプトです。
本屋、キッチン、またチャレンジスペースを併設し、ここを訪れる人は新しいことにトライしたいという気持ちを持っています。様々な活動が交わるこの場は、アイデアやプロジェクトが生まれ、実現される場ともなっています。
コミュニティの循環を生み出す
この施設の魅力は、単なるイベントスペースにとどまらず、人々が自然に集まり合い、助け合うコミュニティの循環を生み出している点です。累計で約100件の「やってみた」実績があり、地域の企業ともコラボレーションして展示会や販売イベントも精力的に展開しています。
さらにユニークな試みとして、地域の住民からピアノを寄贈され、「誰でもピアノ」として自由に演奏できるスペースも好評を博しています。このように、多世代が共に楽しむ場所としての役割も果たしています。
審査員の高評価
グッドデザイン賞の審査委員は、20年以上もシャッターが閉まっていた店舗を地域住民が再生したこの取り組みを評価しました。人々が自由に交流できる場を提供し、何かを始めたいと考える人々に寄り添った伴走支援を行っている姿勢は特に評価が高いポイントです。
「この場が生き続けるために、丁寧でしっかりとした進め方が最も重要である」と述べており、足立区の未来に期待を寄せています。
グッドデザイン賞とは
グッドデザイン賞は、1957年に設立された日本を代表するデザイン評価の制度で、多くの企業や団体が参加します。社会の課題解決にデザインを活かすことを目的に、毎年優れたデザインを選定しています。この評価を受けたことは、あやセンターの多面的な価値を示す一つの証明でもあります。
今後もあやセンター ぐるぐるが、地域の人々をつなげ、活気ある場を提供し続けることに期待が寄せられています。