パナソニックHDと住友化学の新たな挑戦
パナソニックホールディングス株式会社(以下、パナソニックHD)が、住友化学株式会社(以下、住友化学)と共に、シアノバクテリア由来のバイオスティミュラント剤「Novitek(R)」の現地評価を開始することが発表されました。この新しい農業生産技術は、2025年4月より、実際の農作物生産圃場において、その効果を検証するプロジェクトの一環として進められます。
バイオスティミュラント剤とは?
バイオスティミュラント剤とは、植物や土壌に良い影響を与え、より良い生理状態をもたらすために使用されるさまざまな物質や微生物の総称です。これにより、作物の生育が促進され、農業の生産性向上に寄与します。
Novitek(R)の背景と特徴
「Novitek(R)」は、2019年にパナソニックHDの技術部門によって発明され、その後、住友化学との共創により実用化が進められてきました。このバイオスティミュラントは、光合成微生物であるシアノバクテリアの特性を利用しており、環境に優しさと高い効果を兼ね備えた農業ソリューションを提供することを目的としています。環境への配慮と高い実用性が求められる現代の農業において、こうした技術の進展は大いに期待されます。
現地評価の目的と進め方
住友化学はこのバイオスティミュラント剤の市場投入を目指しており、2025年に現地評価を実施し、農産物生産現場での実用効果を確認しながら、使用方法の最適化を図ることが重要な目的です。この評価結果は、農業関係者にも共有される予定で、住友化学の「i-農力」ウェブサイトを通じて随時公開されるとのことです。
パナソニックHDの未来へのビジョン
パナソニックHDの技術部門は、2040年に向けた未来社会の実現に向け、多様な研究開発を行っています。特に、「技術未来ビジョン」なる戦略で、技術強化やパートナーとの共創を重要視し、食資源の有効活用や環境貢献、地元農家への支援を進めています。このような取り組みは、より持続可能な農業を実現するための重要なステップといえるでしょう。
将来の展望
今後の「Novitek(R)」の実装により、新しい農業技術が実現し、持続可能な農業の発展に寄与することが期待されています。農業は世界的に見ても重要な分野であり、食糧問題の解決にも直結します。これらの新技術が、どのように農作物の生産性を向上させるか、関心を寄せる農業関係者は多いことでしょう。
参考情報
お問い合わせ
- - パナソニックHD コーポレートR&D戦略室 技術広報担当
- Email:
[email protected]
- - 住友化学 アグロ事業部 サステナブルソリューシュン部
- ウェブサイト:
i-農力