ドローン教習、北海道初の試みが始まる
2022年、酪農学園大学と株式会社サングリン太陽園が連携し、北海道初の産学連携によるドローン教習をスタートしました。この取り組みは、ドローン技術を通じて、持続可能な農業の実現を目指すものです。
酪農学園大学のドローン技術に関する取り組み
酪農学園大学は、GIS(地理情報システム)の研究で国際的な受賞歴を持ち、空間情報に関する先進的な取り組みを行っています。2009年からドローンを活用した環境、農業、防災に関する研究を進めており、農業においてはドローン画像を用いた農作物の収量や栄養価の推定において豊富な実績を誇ります。
特に、同大学は国土交通省に認定された講習団体として、ドローンの資格取得を目指す多くの人々が手軽に挑戦できる教習を提供しています。これにより、技術者の育成だけでなく、ドローン技術自体の普及も促進しています。
サングリン太陽園の背景
一方、株式会社サングリン太陽園は1989年に北海道で産業用無人ヘリコプターの販売を開始し、以降、「元祖ドローン」として農業分野における空のパイオニア的存在です。この会社は農業向けのドローンの販売や整備、教習を行い、特に農薬散布用ドローンの取扱い機種は6種類にのぼります。
約5.5ヘクタールの広大な施設を備え、屋内外でのドローンのフライトや整備を行う環境が整っています。これにより、効率的な教習や実践的な技術習得が可能となっています。
産学連携のメリット
酪農学園大学とサングリン太陽園の連携により、ドローンを操縦できるだけでなく、持続可能な農業の実現に向けた空間情報を使いこなせる人材の育成が期待されます。高い成果を求める教習を安価で、かつ効率的に提供することができます。
教習コースは、「ベーシックコース」と「アドバンスコース」の二つに分かれており、それぞれ異なるニーズに応じた内容となっています。
- - ベーシックコースは、農林業、自治体、環境保全団体、非営利組織の方を対象に、2日半の日程で実施されます。受講資格として、ドローンの飛行経験が10時間以上必要です。
- - アドバンスコースは、ベーシックコースを修了した方のみ申し込めるもので、農薬散布用ドローンに特化した内容となります。
受講の流れと申し込み
受講希望者は、北日本スカイテックが運営する「スカイテクドローンスクール」の公式ウェブサイトから申し込みが可能です。ベーシックコースの初回開講日は2022年3月9日であり、最小催行人数が3名に達した時点で開催されます。
アドバンスコースについては、1名ずつのきめ細かい指導が行われ、希望に応じて出張スクールの実施も可能です。
教習後のアフターフォローも充実しており、受講生は機体の購入やメンテナンスについてもサポートを受けることができます。このように、実践的なスキルを学ぶだけでなく、受講生であれば常にドローン技術の進化に触れる機会が与えられます。
今後、この取り組みが北海道の農業におけるドローン技術の利用を促進し、新たな可能性を切り開くことが期待されます。
連絡先情報
このドローンスクールに関する詳細や問い合わせは、株式会社サングリン太陽園のスカイテックドローンスクールまで。