能登半島地震から2年、地域の医療支援が始まる
11月17日と18日に、特定非営利活動法人ジャパンハートが石川県輪島市門前町で新たな医療支援活動を実施します。この活動は、能登半島地震の影響で、地域住民の医療機関への受診が減少し、健康面での不安が高まっていることを受けて行われます。
患者の外出頻度低下が示す課題
ジャパンハートは、災害に関する医療支援を長年行ってきた国際NGOで、今回の活動もその一環です。特に、困難に直面している日常生活を送る地元の人々から寄せられた声として、外出頻度が減っていることが明らかになりました。38%に及ぶ住民が、発災前と比べ外出頻度が減少したと報告しています。退役した職業や減少した農作物など、多くの理由がその背後にあります。
医療チームが提供する支援内容
今回の健康チェック会には、医師、看護師、作業療法士が参加します。具体的には、医師による問診と健康チェックに加えて、作業療法士が立ち上がりのチェックや認知機能の確認を行います。さらに、日常生活に関する身体の困りごとをヒアリングし、住民の皆さんとの個別コミュニケーションを大切にします。
こうした支援を通じて、医療機関への継続的な受診を促す狙いもあり、単発での受診に留まらないことを目指しています。医療者と地域住民のつながりを深め、少しでも外出の機会を増やすことが期待されます。
今後の支援とコミュニティ活動
ジャパンハートは、2024年1月3日から4月半ばまで現地に常駐し、安心を届ける活動を行います。また、同年6月からは「おしゃべり喫茶」を開始し、新たな仮設住宅でのコミュニティ再形成やメンタルケアを目的としたサロン活動を定期的に実施しています。これらの活動は被災地の状況に応じて随時見直され、ニーズに応える形で展開されています。
地元住民への寄り添った医療支援が、今後の地域の復興につながることを願うばかりです。