今年のJapan IT Week春展では、台湾のクラウドサービス業者8社が「CLOUD SERVICE TEAM TAIWAN」として一堂に会し、デジタルトランスフォーメーションやAI応用、マーケティングテクノロジーといった先進的な取り組みを紹介しました。このパビリオンの設立は、中華民国資訊軟体協会が台湾のクラウド業者の国際市場開拓を後押しするために行われたもので、多くの業者が独自のソリューションを取り揃えました。
台湾は、スイス・ローザンヌにある国際経営開発研究所(IMD)が発表した2024年の世界デジタル競争力指数で9位にランクインしています。この結果は、台湾の企業がデジタルイノベーションを積極的に推進していることを示しており、特に「企業のアジリティ」や「ビッグデータ解析能力」において高評価を受けています。
今回の展示で特に目を引いたのは、愛吠的狗娯楽が提供するAIとVRを融合させた双方向体験ソリューションです。このソリューションは、ブランドマーケティングと顧客との新たなコミュニケーション方式を確立し、より深い顧客体験を実現しています。また、以力科技はSNSサイト(LINE、Messenger、Instagramなど)に統合されたAIチャットボット技術を披露し、顧客管理の効率化に寄与するソリューションを提示しました。
ギャラクシーソフトウェアサービスは、企業の知識資産を統合・管理し、組織の学習能力を高めるナレッジマネジメントシステムを発表。これにより、企業がESG目標を達成する手助けを行います。さらに、雲発互動科技と亜路科技は、それぞれCRM業務の自動化やソーシャルメディアマーケティング戦略の強化に貢献するソリューションを出展し、企業がより効率的にマーケティングを実践できるよう支援しました。
デジタルトラフィックを生成するサービスを展開した禾多移動多媒体も、日本のブランドに注目され、企業のオンライン露出を高めるための具体的な方法を提供しています。情報セキュリティに関連する展示では、凌群電腦が情報セキュリティITモニタリングシステムを発表し、多くの日本企業との提携の可能性が広がりました。
展示会の初日には、台湾の駐日代表である李逸洋大使が特別にパビリオンを訪れ、出展業者からの説明を受けました。彼は、台湾企業の国際市場での活動と努力を高く評価し、励ましの言葉を送りました。期間中にはテーマ別のショートトークやデモンストレーションが複数回行われ、日本のチェーンレストランや地方政府のスマートシティ計画に関する商談も70回を越えました。
日本と台湾の間にはデジタル分野で高度に補完的な関係が存在し、双方の企業は技術イノベーション、市場開発、国際展開においてそれぞれ強みを発揮しています。これからの協力によって、両国の企業は共に新たなデジタルトランスフォーメーションの局面を切り開くことが期待されます。台湾のクラウドイノベーションやデジタルトランスフォーメーションに興味のある方は、中華民国資訊軟体協会(www.cisanet.org.tw)に問い合わせをして、今後の日台間の連携や国際市場開拓のチャンスについて共に検討してみてください。
また、出展者には日本のIT関連団体の代表者が多数参加し、日台間のデジタル交流を支持する姿勢が見られました。さらなるビジネスチャンスを創出し、国際連携を推進する場が整ったことも特筆すべき点です。