青谷高校のウニ身入り調査
2024年10月22日、青谷高校の3年生が長和瀬漁港にて第6回目となるウニ身入り調査を行った。この調査は、鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」と連携し、ムラサキウニの大量発生による藻場の衰退問題を解決するために実施された。
取り組みの背景
鳥取の海では、ムラサキウニが急増し、その結果として海藻が食い尽くされ、藻場が衰退する問題が深刻化している。藻場は魚の生息地であり、二酸化炭素の吸収源でもあるため、その保護が必要とされている。鳥取ブルーカーボンプロジェクトでは、この問題の解決策としてムラサキウニの利活用に着目し、商品化を進めることで漁業者の収入向上を図り、さらには藻場の回復を促進しようという取り組みを続けている。
調査の内容
青谷高校の生徒たちは、「ウニに触れ、ウニを学び、海について考える」という目的で「ウニ学習プログラム」に参加。調査では、場所ごとにムラサキウニの身入り状態を測定し、そのデータを蓄積することで、藻場回復に向けた有効な手立てを探っている。今回の調査では、東防波堤の表側と裏側、長和瀬漁港内の斜路の3地点でウニを採集し、身入り状態を詳しく調べることにした。
天候は不安定で肌寒い日だったが、参加した生徒たちは一丸となって調査を開始。調査を通じて、最初は泳げなかった生徒たちも自信を持ってシュノーケリングができるようになったという感想が寄せられた。成果を出すために全力で取り組んでいる様子が伺えます。
調査結果と試食体験
ウニの身入り測定が終わった後、長和瀬漁港では、掘り出したウニを検査室で丁寧に取り扱い、結果を分析。生徒たちは各地点においての身入りの違いを実感し、調査が進む中で夏の時期の身入りが最も多いことを確認した。また、冷え込んだ体を温めるために、先生が味噌汁を作り、ご飯と合わせてウニとうずらの丼をいただく心温まる場面も。
未来に向けた活動
今回の調査結果は、年末以降の高校や漁業者との研究成果発表会において発表される予定だ。生徒たちが自発的に見つけたテーマに基づき、さらなる学びを得るために、引き続き取り組みを続けていく。参加した生徒からは、「ウニの味が濃厚なのに驚いた」といった声や、「季節や場所による影響を実感した」という感想が多く寄せられた。
今後の展望
このような地道な調査と体験を通じて、青谷高校の生徒たちは海の重要性を深く理解し、将来の海の保護者となる人材へと成長している。彼らの活動は、次世代に美しい海を引き継ぐための重要な一歩となるだろう。今後の研究成果発表に向けて、生徒たちの活躍が期待される。
公式サイトもぜひ訪れてみてほしい。
鳥取ブルーカーボンプロジェクト公式サイト