香川県で始まったフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験
2025年4月1日より、積水化学工業株式会社と積水ソーラーフィルム株式会社は、香川県の協力を得て、学校の体育館屋根にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置する実証実験をスタートしました。この取り組みは、2050年に向けての脱炭素社会実現に寄与することを目的としています。
1. 実証実験の意義
再生可能エネルギーの導入が求められる中、特に太陽光発電は日本のエネルギー供給において重要な役割を果たしています。しかし、日本の平地面積が限られていることから、従来のシリコン系太陽電池の設置には適地が少ないという課題が浮上しています。そこで、フィルム型ペロブスカイト太陽電池が登場しました。この新しい太陽電池は軽量で柔軟性があり、従来の設置方法では難しい場所への導入が期待されています。
さらに、この実証実験が行われる体育館は、非常時の避難所として利用されることもあるため、電力供給の面でも重要な施設です。非常時の備えとしても、この太陽電池の導入は意義深い行動と言えるでしょう。
2. 実証内容と設置概要
今回の実証実験では、香川県立観音寺第一高等学校の体育館屋根の南面において、約10㎡のフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置します。この実験では、屋根に対する設置・施工方法、耐久性、発電性能についての検証を行います。
実証の詳細
- - 設置場所: 香川県立観音寺第一高等学校の体育館屋根
- - 設置規模: フィルム型ペロブスカイト太陽電池約10㎡
- - 実証期間: 2025年4月1日より1年間
実証内容
- - アーチ型屋根への設置・施工法の検証
- - 耐久性や発電性能の検証
実験の結果は、ペロブスカイト太陽電池の設置方法の確立に役立つと期待されています。
3. 今後の展開
この実証実験を通じて得られる知見は、今後のフィルム型ペロブスカイト太陽電池の適用拡大に繋がり、脱炭素社会実現への貢献を果たすことが期待されています。再生可能エネルギーの導入拡大には、新しい技術の採用が不可欠です。これにより、さらなるエネルギー効率の向上とともに、地域社会における新たなエネルギーの選択肢が提供されることでしょう。
これからの実証結果にもご注目ください。