新分散剤IMa-UNDP
2024-12-05 10:32:32

株式会社スギノマシンがカーボンナノチューブ向け新分散剤IMa-UNDPを発表

株式会社スギノマシン、分散剤IMa-UNDPを新発売


株式会社スギノマシンは、富山県滑川市に本社を置く企業で、高圧ジェット洗浄装置や微粒化装置等の製造を行っています。最近、同社はカーボンナノチューブ(CNT)向けの新しい溶剤系分散剤「IMa-UNDP」を発表しました。この製品は、特に電気自動車やリチウムイオン電池の製造において重要な役割を果たすものとして期待されています。

IMa-UNDPの特徴と利点


IMa-UNDPは、天然由来のセルロースを原料としたナノファイバーを基にした極長繊維型の乾燥体です。この分散剤を用いることで、カーボンナノチューブの高分散状態を実現し、熱的及び物理的なストレスに強い特性が発揮されます。加えて、分散剤の少量添加により優れた分散効果が得られる点が大きな特長です。

開発の背景

カーボンナノチューブは、その優れた導電性や熱伝導性により、多岐にわたる用途が広がっていますが、特に電気自動車やその他のモバイルデバイス用のリチウムイオン電池においては、電気抵抗の低減が重要視されています。均質かつ高分散なCNT分散液が求められており、この需要に応えるための技術として、IMa-UNDPの開発がスタートしました。

IMa-UNDPの分散メカニズム


IMa-UNDPは、セルロースナノファイバーの立体斥力を利用した分散メカニズムを採用しています。この特性により、CNTが凝集することなく高い分散性を維持できるため、その結果として電気特性や熱伝導性が向上することが期待されます。そのため、利用時のトラブルを最小限に抑えるだけでなく、製品の性能向上にも寄与します。

比較結果


具体的な例として、0.2wt%の単層CNTをNMP溶媒中に分散させる際、IMa-UNDPを0.2wt%添加して200MPaの圧力で処理した結果、従来の分散剤であるポリビニルピロリドン(PVP)と比較して、劇的にCNTの凝集を防ぎ、高分散状態が維持されたことが確認されました。特に、PVPでは2wt%の添加が必要とされるのに対し、IMa-UNDPでは1/10の量で済むため、コストパフォーマンスも良好と言えます。

コストパフォーマンスと環境配慮


IMa-UNDPは、その高い分散効果により、少量での使用が可能であるため、経済的な負担を軽減しつつ、環境にも配慮した製品としての側面も持っています。これにより、持続可能な製造業へとシフトするきっかけを提供し、幅広い業界に対して強力なサポーターとなることが期待されています。

まとめ


カーボンナノチューブ向けの新しい分散剤IMa-UNDPは、CNTの優れた特性を最大限に引き出す素材として、今後の市場で重要な役割を果たすことが見込まれています。特に、電気自動車や各種電子デバイスでの採用が進む中、その影響力はますます高まるばかりでしょう。詳細については、スギノマシンの公式ホームページをご覧ください。
株式会社スギノマシン公式サイト


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会社情報

会社名
株式会社スギノマシン
住所
富山県滑川市栗山2880番地
電話番号
076-477-2555

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