産総研G-QuAT新センター長
2024-10-01 18:37:38

産総研G-QuATの新センター長に益一哉氏が就任

国立研究開発法人産業技術総合研究所の新しい leaders



2024年10月1日、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)の量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(以下、G-QuAT)が新しいセンター長を迎えます。新たに就任するのは益一哉氏で、これからの量子技術分野での研究開発やビジネス展開に期待が寄せられています。

新センター長の益一哉氏の略歴



益一哉氏は、1982年に東京工業大学大学院理工学研究科電子工学専攻の博士後期課程を修了し、その後、東北大学電気通信研究所で助手や助教授を歴任しました。2000年からは東京工業大学精密工学研究所で教授として研究に励んできました。また、科学技術創成研究院では研究院長を務め、2018年からは東京工業大学の学長を務めています。その豊富な経験と専門知識を活かして、G-QuATを牽引していくことが期待されます。

G-QuATのこれまでの取り組みと益氏の抱負



益氏は、産総研において次世代コンピューティング基盤開発拠点の戦略会議に参加し、特に「次世代コンピューティング基盤戦略」を考案してきました。G-QuATは、前身にあたる「量子デバイス開発拠点」からの継続的な取り組みを行っており、益氏はすでに2023年7月に特別顧問としてG-QuATに深く関与していました。

最近の量子コンピュータの進展は目覚ましく、米国のIBMは1,000を超える物理量子ビットを搭載した超伝導量子コンピュータを発表し、QuEra社は48論理量子ビットの中性原子量子コンピュータを公開しました。これらの発表は、量子技術が単なる研究対象にとどまらず、産業界における実用的なツールとして活用されつつあることを象徴しています。

同時にAI技術の発展もあり、データや計算量が爆発的に増加しています。この変化に対応するため、量子コンピュータと従来のコンピュータを連携させた最適な計算基盤の構築が求められています。益氏は、この新たな潮流において日本が重要な地位を確保するために、策略の策定と実行、さらには人材育成が重要であると述べています。

今後の展望



益氏は、半導体分野における豊かな経験と人脈を活かし、産業界との連携を強化する意向を示しています。G-QuATを量子技術を活用した産業やビジネスのグローバルな拠点として成長させるために、技術と人材育成の両面からアプローチしていく考えです。

新たなセンター長のもと、G-QuATのさらなる発展が期待されます。益氏は、次世代の量子技術を牽引し、産業界と連携しながら持続可能で革新的な未来を築いていくことに全力を尽くす意向を表明しています。

詳細はこちらのプレスリリースからご覧ください。


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