シャープとオーストラリアのESI社
最近、シャープはオーストラリアのESI Asia Pacific Pty Ltd(以下、ESI社)と共に、フロー型亜鉛空気電池の開発に関する覚書を締結しました。ESI社はブリスベンに本社を構え、鉄フロー電池の開発に力を入れている企業であり、今回の連携は、両社にとって大きな一歩となります。特に、環境に配慮した再生可能エネルギーの普及が進む中、このフロー型亜鉛空気電池は、その重要性が増しています。
フロー型亜鉛空気電池とは
フロー型亜鉛空気電池は、豊富で安価な亜鉛を利用した安全性に優れた蓄電技術です。この技術の大きな特長は、低コストで大容量のエネルギー貯蔵が可能であり、発火のリスクが非常に低い点です。これにより、再生可能エネルギーの蓄積や利用が効率的に行えることから、持続可能な社会の実現に寄与することが期待されています。
技術的な親和性
ESI社が得意とする鉄フロー電池は、レドックスフロー電池の一種で、電解液を循環させる仕組みで充放電を行います。この技術は、フロー型亜鉛空気電池との密接な関連があり、両者の協業を通じて相互に技術を高め合うことができます。具体的には、ESI社が計画している2026年には、年間200MWの生産を目指し、既に商用化へと進んでいます。
連携の意義
シャープは、ESI社との協力を通じて、自社の技術力をさらに向上させ、フロー型亜鉛空気電池の研究開発を加速していく方針です。具体的には、生産やサプライチェーン全体における協力関係を深め、両国の産業界との連携も強化していきます。これにより、フロー型亜鉛空気電池を日本とオーストラリアでの新たなビジネスチャンスに繋げていく考えです。
カーボンニュートラル社会への貢献
最終的には、こうした取り組みを通じて、カーボンニュートラル社会の実現に向けた貢献を果たすことを目指しています。再生可能エネルギーの普及は今後ますます重要なテーマであり、フロー型亜鉛空気電池の技術がその一助となるでしょう。
ESI社との連携は、ただのビジネスの枠を超え、環境保護や持続可能な社会の実現に向けた大きな影響を及ぼすことが期待されており、今後もその動向に注目が集まります。詳しくはシャープの
ニュースリリースをご確認ください。