アネスト岩田のVOC処理
2025-03-03 10:42:44

アネスト岩田、プラズマ技術でVOC処理装置の実証試験を開始

アネスト岩田、革新のVOC処理装置の実証試験



アネスト岩田株式会社(本社:神奈川県横浜市)は、国立大学法人東京科学大学との共同研究を発表し、常温大気圧プラズマを利用した新たな揮発性有機化合物(VOC)処理装置の実証実験を開始しました。この装置は、従来の燃焼法や吸着法に替わる次世代技術として注目されています。

VOCとは何か?


VOC、すなわち揮発性有機化合物とは、常温常圧で容易に揮発する有機化合物の総称です。多くの塗料や洗浄剤に使用される一方で、有害な影響を持つことも多く、光化学オキシダントを引き起こす原因とされています。そのため、各国で排出規制が設けられ、日本でも悪臭物質として法令に基づいた規制があります。特に日本では、塗料関連からのVOC発生が大きな問題となっています。

従来のVOC処理技術の課題


VOC処理技術には主に燃焼法と吸着法が存在します。燃焼法は高温でVOCを分解しますが、低濃度処理には補助燃料が必要で、その運用コストや失火リスクが課題となります。吸着法は吸着材を使いますが、メンテナンスやコスト面での負担が発生しやすく、フィルターが詰まりやすいという問題もあります。
このもと、アネスト岩田が提案しているのが、プラズマ技術を用いた新たなアプローチです。

プラズマ技術の利点


プラズマは、物質が高エネルギー状態に達することで電離し、自由電子やイオンが存在する状態を指します。特に常温で生成可能な大気圧プラズマは、装置を簡便に構成できるため、様々な業界で活用されています。本装置は、従来技術と比べて必要エネルギーが少ないため、運用が効率的で、実施タイミングを柔軟に選べます。

塗装設備への導入


特に塗装設備での活用が期待されており、無人運転を前提とした循環システムと組み合わせることで、作業環境の安全性を向上させつつ、VOC濃度を低減する可能性が考えられています。従来の空調方式よりもエネルギー効率が高く、環境に優しい仕組みとして、アネスト岩田は大型化を段階的に進める計画を立てています。

アネスト岩田の企業紹介


アネスト岩田は、1926年から85年以上の歴史を誇る企業で、塗装機器や空気圧縮機、真空機器などの製造・販売を手掛けています。国内外に展開する拠点を持ち、継続的に新しい技術の開発に取り組んでおり、現在は1200件を超える特許を有しています。
環境問題への対応として、同社が開発したVOC処理装置の実証が成功すれば、企業としての持続可能性を高めるとともに、次世代の製造業における新たなスタンダードを築くことが期待されます。

興味をお持ちの方は、以下の連絡先までお問い合わせください。
アネスト岩田株式会社コーティングシステム部
メールアドレス:[email protected]


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会社情報

会社名
アネスト岩田株式会社
住所
神奈川県横浜市港北区新吉田町3176番地
電話番号
045-591-9344

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