飲食業界を活性化するために辻・本郷税理士法人がクロスポイントと提携

飲食業界を活性化する新たな挑戦

近年、日本の飲食業界は多くの課題に直面しています。人材不足という深刻な問題に加え、低賃金や長時間の労働が常態化し、生産性向上が求められる状況です。帝国データバンクによると、2017年には外食関連業者の倒産件数が過去最多の707件に達しました。これは前年比で150件、つまり約27%の増加にあたります。

この厳しい業界の現状を受けて、辻・本郷税理士法人とクロスポイントの業務提携が発表されました。この提携は、飲食業界のオーナーや店舗経営者が本業に集中できるよう、資金面や経理業務のサポートを提供することを目的としています。バックオフィスの負担を軽減することで、飲食業務の活性化と成功を目指します。

飲食業界の厳しい現実

飲食業界は新規店舗開業がしやすい一方で、その競争は非常に激しいものとなっています。業界にはトレンドの変化が早く、店舗の廃業率も高いのが実情で、2年以内に約50%が閉店してしまうとも言われています。経営においては、メニューの開発や集客戦略、事業計画といった多岐にわたる要素を考慮しなければなりませんが、こうした要素を成功に導くのは容易ではありません。

提携の背景

辻・本郷税理士法人の率いる本郷孔洋氏は、商売において重要なのは「飽きないこと」だとし、常に新しい視点を持つ重要性を語っています。「商売とは飽きることとの戦いであり、目先を変え続けることが商売の才能のひとつ」と彼は述べています。そのためには、自身が苦手な分野は専門家に任せることが成功の秘訣だと強調しました。経営数値のサポートがあることで、商売の強みが引き出せると語ります。

2つのパートナーのプロフィール

辻・本郷税理士法人

辻・本郷税理士法人は国内最大級の税理士法人で、現在、スタッフ総数1600名、顧問先数12000社を抱えています。本郷氏自身は30年以上の会計業務の経験を持ち、業界に精通しています。最近の著書には『本郷孔洋の経営ノート2019』があり、経営に関する様々な知見を提供しています。

クロスポイント株式会社

一方、クロスポイントは飲食業界に特化した会計・マーケティング支援を行っており、代表取締役社長の鈴木洋之氏は、公認会計士や税理士としての経歴を持ち、多国籍企業での経験も豊富です。彼のリーダーシップの下、企業の経営支援を行うことで、飲食業界に新たな価値を提供しています。

業界の未来に向けた一歩

この業務提携は、飲食業界の安定と成長に向けた重要なステップと捉えられています。辻・本郷税理士法人とクロスポイントはそれぞれの強みを活かし、この業界全体の活性化を促すことを目指しています。今後、両社がどのように業界をリードし、従来の枠を超えた新しい価値を創出していくのかに注目です。業界のオーナーたちは、今こそ外部の力を借りて、より持続可能な経営を実現する時期です。

飲食業界の未来は、彼らの手によって切り開かれるかもしれません。持続可能で活気に満ちた飲食業界の実現に向けた、彼らの挑戦に期待が寄せられています。