丸一鋼管がモーダルシフトを導入しCO₂排出量を大幅削減

丸一鋼管、モーダルシフトによる持続可能な物流の実現

2024年4月から、丸一鋼管株式会社、大和運輸株式会社、平岩運輸株式会社の3社は、大阪～東京間での鋼管（電線管）の輸送をすべて海上に切り替える「モーダルシフト」を実施します。この取り組みは、月間約600トン、年間約7,200トンの輸送を実現し、CO₂排出量を72%削減するものです。

目指すは持続可能な物流

このモーダルシフトは、物流業界が直面する「2024年問題」や環境問題への対応として、一つの解決策として注目されています。具体的には、ドライバーの長時間労働を是正し、CO₂排出量を大幅に削減することが狙いです。これまでのトラック輸送では、10～12時間を要していた運転時間を、海上輸送によって3時間に短縮できるのです。

モーダルシフト推進事業の認定

このプロジェクトは、大阪港湾局の「モーダルシフト推進事業」にも認定されています。これにより、物流の持続可能性を高めることが期待されており、企業のBCP（事業継続計画）強化にも寄与しています。実際、2017年5月から一部海上輸送を導入し、テストを重ねた成果がここに結実しました。

安定的な輸送スキーム

この輸送スキームは、次のように構成されています：

- 荷主企業：丸一鋼管株式会社
- 輸送区間：堺工場（大阪）から東京工場（東京）
- 商流：丸一鋼管㈱ → 平岩運輸㈱（構内・一次輸送） → 大和運輸㈱（海上輸送）
- 輸送品目：鋼管（電線管）
- 航路：大阪港 → 東京港
- 月間輸送量：約600トン（約30台分）
- 年間輸送量：約7,200トン（約360台分）
- 使用車種：13m平ボディ車／13m幌アコーディオン車
- 海上輸送開始：導入開始は2017年5月から、全量移行は2024年4月からです。

このように、広範なサプライチェーンにおけるシフトがスムーズに進められており、安定輸送を実現させています。

さらなる環境配慮

丸一鋼管は、環境への配慮や持続可能な物流体制の確立を重要視し続けています。具体的には、輸送によって引き起こされる環境負荷を減少させ、効率的な輸送体制を構築することが目標です。モーダルシフトによるCO₂排出量削減は1台あたり1.93トンから0.53トンへと大幅に減少しました。

特に、未来の物流業界においては、環境に優しい技術が求められるため、これを実現することで企業価値も高まると期待されています。

栗林商船グループの今後の展望

栗林商船グループは、2025年度から2027年度を対象とした中期経営計画を策定し、「サステナビリティ経営」を重視しています。この計画では、具体的なCO₂排出量削減目標が掲げられており、今後も環境改善への寄与を続けていく方針です。

企業概要として、栗林商船株式会社は、内航定期船事業を中心に、海陸一貫輸送のサービスを提供しており、地域と共に成長を続けてきました。公式ホームページはこちらです。

また、丸一鋼管株式会社は、鋼管の製造及び販売を行っており、詳しくはこちらを訪れてください。平岩運輸株式会社の情報はこちら、大和運輸株式会社の詳細はこちらから確認できます。

このように、持続可能な物流を通じた新しい価値創造が始まっています。今後も企業が連携し、環境問題に立ち向かう姿勢を大いに期待したいところです。