電脳交通とUberアプリの連携
タクシー業界のデジタル化が急速に進展しています。2025年6月17日から、株式会社電脳交通が提供する連携システム「電脳コネクト」により、タクシー配車アプリ「Uberアプリ」が愛媛県・香川県・徳島県で利用可能になります。これにより、四国すべての県でUberアプリが利用できるようになろうとしています。この進展は、タクシー事業者にとって業務効率化の鍵となるシステムの導入を示しています。
「電脳コネクト」とは?
「電脳コネクト」は電脳交通が開発したクラウド型配車システム「DS」と、配車アプリ及び交通関連サービスを統合するシステムです。このシステムは、タクシー業者にとって配車チャネルを増やし、業務負担を軽減することを目的としています。
2025年2月には、Uberがこの「電脳コネクト」のアライアンスパートナーに加わり、国内の47都道府県で約600社、さらに約2万1000台以上のタクシー車両に導入されることになりました。これにより、Uberアプリと国際的な配車サービスの統合が進むことで、タクシー事業者の収益機会を広げる狙いがあります。
四国各県のインバウンド需要
近年、四国では訪日外国人旅行者の急増が見受けられます。特に愛媛県の道後温泉は、外国人観光客にとって人気のスポットであり、タクシーの需要も高まっています。観光客向けの言語対応タクシーサービスへのニーズも急増しており、タクシー業界にとってインバウンド対応が必要不可欠な要素となっています。
香川県では、高松空港の国際線利用者数が大幅に増加しており、県内での移動手段としてタクシーの役割が注目されています。特に、瀬戸内国際芸術祭2025の開催が前回以上のインバウンド導入者を見込む中、タクシーサービスの充実が求められています。
徳島県でも国際線の再開が進んでおり、阿波おどり空港からの観光客が増加しています。タクシーはこれらの観光スポットと県内各地を結ぶ重要なサービスとなりつつあります。
安全性と効率性の向上
タクシー事業者がUberアプリを新たに導入する中で、業務負担の軽減が重要な課題となります。「電脳コネクト」の導入により、電話予約やUberアプリからの配車依頼を1つの画面で管理することが可能になり、乗務員の業務負担を大幅に削減しつつ、業務の安全性も向上しました。
それを受けて、四国の複数のタクシー事業者が新たにUberアプリの導入を決定しています。これにより、多様な配車サービスが提供されることとなり、地域住民や訪日外国人観光客にとって便利で迅速なサービスが提供できると期待されています。
利用可能地域
Uberアプリが利用可能となる地域は以下の通りです:
- - 徳島県:徳島市、鳴門市、阿波市、勝浦町など
- - 香川県:高松市(島嶼部を除く)、直島
- - 愛媛県:松山市(島嶼部を除く)、東温市など
今後の展望
四国地域では、インバウンド需要の獲得が今後の成長に向けた最重要テーマとして掲げられています。タクシー業界は、今後の成長に向け、ますます利便性を高めるシステムの導入が求められるでしょう。
この新たな取り組みが四国のタクシー事業者にどのように影響を及ぼし、地域全体の発展に寄与するのか、今後の動向に注目です。