TRUSTARTが全国の工場データを追加
不動産テック業界のリーダー、TRUSTART株式会社が開発したプラットフォーム「R.E.DATA」が、全国の工場に関する登記情報を11万件以上追加し、さらなるデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援します。東京都港区を拠点にするこの企業は、AI技術と不動産ビッグデータを駆使して、業界の変革に取り組んでいます。
背景と目的
近年、製造業界においては、サプライチェーンの不安定さや事業承継問題、国内回帰の流れが強まっています。これに伴い、工場の統廃合や移転、M&Aが重要な戦略として浮上してきています。また、金融機関やコンサルティングファームにとっても、企業の信用評価や資産価値の算定に工場情報の正確な把握が必要不可欠です。そのため、TRUSTARTはR.E.DATAに工場情報を追加することで、より多くのステークホルダーに対する支援を強化します。
具体的な利用ケース
1. 製造業におけるM&Aと不動産最適化
M&A戦略の初期段階では、買収対象企業が持つ工場の詳細を正確に把握できることが重要です。TRUSTARTの提供するR.E.DATAを用いることで、工場の立地や規模、登記情報に基づいて迅速かつ客観的に資産価値を評価することが可能です。これにより、企業はグローバルサプライチェーンの見直しや新たな移転計画を効率的に進められます。
2. コンサルティングファームによるリスクマネジメント
地震や水害などのリスクを考慮した代替生産拠点の探索や、BCP(事業継続計画)の策定を支援します。また、特定の産業や地域における競合他社の状況を明らかにするためのデータ提供も行っており、事業戦略の形成に寄与しています。
3. 金融機関での評価業務
工場の詳細な情報に基づいた与信審査を可能にし、担保としての工場不動産の価値を精緻に算定することができます。市場データと組み合わせることで、リスク管理が一層強化されるのです。
4. 自治体の地域経済活性化
地域の企業誘致戦略を立案する際、休眠工場や事業承継が必要な工場を早期に発見することが重要です。TRUSTARTのデータを活用することで、特定業種に特化した効率的な企業誘致が可能になります。
未来へ向けた展望
TRUSTARTは、「不動産ビッグデータの全アセット網羅」を目指し、R.E.DATAのさらなる拡充を進めています。工場以外にも、ホテルや駐車場、倉庫の情報を追加し、様々なニーズに応えるサービスを展開していく計画です。企業の不動産の売買・開発を支援するための営業活動や戦略立案に、データを有効活用し続けていく方針です。
会社概要
TRUSTART株式会社は、不動産ビッグデータの提供、防災調査を手掛ける企業で、代表取締役は大江洋治郎氏です。2020年5月に設立され、東京都港区南青山に本社を構えています。公式サイトでは、最新の情報やお問い合わせが可能です。
TRUSTART公式サイト