WOTAが富山県と災害時水循環システム構築に向け協定締結

WOTAが富山県と協定締結

2023年、WOTA株式会社が富山県と「災害時の生活用水資機材の広域互助に関する協定」を締結しました。この協定は、中部エリアでは初の試みとなり、災害発生時の水資機材の相互支援を目的としています。

協定の重要性

本協定は、災害時における生活用水の確保を重視しています。特に、令和6年能登半島地震などの大規模災害に際し、迅速な応急給水措置が求められる中、双方の自治体が協力することで、被災者に対する支援体制を強化することを目指しています。

水循環システムの必要性

災害時、上下水道システムが機能しない場合、住民の生活は大きな影響を受けます。能登半島地震では、浄水場や水管の被害により、10万人以上が断水を余儀なくされました。生活用水の確保は特に困難であり、具体的には、生活に必要な水の量は飲用水の約100倍に達します。これらの水資源を確保することが、衛生や健康、生活の質を維持するために不可欠です。

過去の災害からの教訓

能登半島地震を通じて、WOTAは応急給水活動を実施し、上下水道が途絶えた地域に水循環システムを提供しました。このシステムは、避難所で必要な入浴や手洗いを可能にし、約300台を展開することで、約89％の避難所をカバーすることを実現しました。しかし、システムの展開に1か月以上かかってしまったため、事前の広域互助制度の重要性が浮かび上がりました。

協定の特徴

本協定では、災害時における生活用水資機材の迅速な提供や、関連情報の共有、平時における配備の調整が行われます。具体的には、WOTAが管理する『WOTA BOX』や『WOSH』などの資機材が含まれ、水平な支援体制の構築を目指します。

協定の基本的な内容

- 協定名: 災害時の生活用水資機材の広域互助に関する協定
- 資機材提供: 被災していない自治体が資機材を提供
- 情報共有: 被災状況や設備の必要性について迅速な情報のやり取り

今後の展望とは？

今後、WOTAは全国の自治体との協定を締結し、災害時の医療や衛生環境整備、生活用水の確保に向けた支援体制を全国規模で展開する計画です。これにより、国難級災害に対しても進行中の協力を促進し、適切な支援が行える基盤づくりを進めます。最終的には、全ての市町村が連携し、困難な状況でも住民の生活を守れるようにすることが目標です。