沖中造林とバイウィルによるJ-クレジットプロジェクト
株式会社バイウィル(東京、中央区)が沖中造林株式会社(三重、松阪市)と連携し進めてきた森林クレジット創出プロジェクトが、J-クレジット制度の第65回認証委員会で正式に登録されたことが発表されました。このプロジェクトは、地域のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出を実質ゼロにすること)を実現するための重要なステップであり、両社は今後、クレジットの創出および販売を共同して推進していく予定です。
プロジェクトの背景と目的
本プロジェクトは、株式会社三十三銀行からの提案によって開始されました。カーボンニュートラルの実現にはCO2削減の余地が限られているため、未削減分を補う手段としてカーボンオフセットが重要視されています。しかし、森林由来のクレジットを創出・認証する際には高い技術的な障壁が存在し、そのため創出を希望する団体や地方自治体にとってはリスクや負担となりがちです。これに対処するため、バイウィルは一貫した支援体制を整えており、申請手続きや審査対応を助けることで、地域の森林資源を活用した環境価値の流通を促進しています。
このような背景の中、沖中造林は三重県松阪市を拠点に「伊勢の森」の管理・活用を通じて地域の林業を支援しており、J-クレジットを活用することで里山の価値を高めようとしています。具体的には、森林の中に光を届けるための間伐作業を継続的に行い、CO2吸収量を増加させる活動を行っています。
J-クレジット制度とは
J-クレジット制度は、日本政府が森林管理や再生可能エネルギーの導入による温室効果ガスの排出削減量を「J-クレジット」として公式に認証する仕組みです。これにより発行されたクレジットは他の企業と取引することができ、購入者は自身の削減目標に活用することが可能です。
プロジェクトのスキーム
今回、沖中造林の森林管理に基づくプロジェクトがJ-クレジットとして登録されたことで、地域のカーボンニュートラル実現に向けた新たな一歩が踏み出されました。沖中造林は790.23haの森林を管理しており、全期間で27,555トンのCO2吸収量が見込まれています。
バイウィルは、沖中造林が管理する森林の適切な管理によって得られたCO2吸収量をJ-クレジットの形で登録する手続きを支援します。この取り組みでは、創出されたクレジットの販売収益が森林保全や林業の継承に利用される見込みです。
まとめ
バイウィルと沖中造林が共同で推進するこのプロジェクトは、温室効果ガス削減のための新たな手段となることが期待されています。エコロジーを重視した地域発展を促進し、持続可能な社会の実現に寄与する取り組みとして注目が集まっています。今後の展開に期待が寄せられています。
沖中造林の会社情報
- - 社名:沖中造林株式会社
- - 所在地:三重県松阪市飯高町波瀬219
- - 公式サイト:沖中造林
バイウィルの会社情報
- - 社名:株式会社バイウィル
- - 所在地:東京都中央区日本橋2-3-21群馬ビル6階
- - 公式サイト:バイウィル