KoeeruとCAISYが農業DXで協業を展開
株式会社Koeeruが、ボリビアのサンフアン農協であるCAISYと新たに農業DXにおける協業を開始することが発表されました。この取り組みは、農家の市場ニーズに基づいた営農と販路拡大を目的としたB2Bマーケットプレイス「Mi Mercado Verde」の開発に基づいています。
Mi Mercado Verdeとは?
「Mi Mercado Verde」は、Koeeruが提供するデータプラットフォーム技術を活用し、農家が抱える課題の解決を目指しています。特に、SDGsビジネスとしての側面も強調され、グローバルサウスにある農業生産者たちのビジネス化を進めることを目指しています。ミッションとしては、農家が自ら市場調査を行い、その結果に基づいて生産計画や商品開発を進められるような支援を組織として行います。
CAISYの背景と役割
CAISYは、ボリビアに1957年に設立された農業協同組合で、特に養鶏業や農業資材の調達、農産物の販売など、地域に根ざしたサービスを展開しています。また、農業の技術開発や後継者育成にも力を入れ、地域貢献度を高めています。しかし、成長を続ける中で、デジタルマーケティングやトレーサビリティの向上などの課題にも直面しています。特に他社による模倣品の出回りが懸念されているため、信頼の確保が急務とされています。
協業による新たな展開
今回の協業では、以下のポイントが中心になります。
1. 農家のマーケティング支援
農家自身が市場調査を行うことで、リアルタイムの価格情報やトレンドを把握し、収入向上に寄与する計画を推進します。
2. 直接販売の実現
仲介業者を介さずに農家がB2Bバイヤーに直接販売できる仕組みを作ることで、より公平な取引が行えるようになります。
3. トレーサビリティの向上
ブロックチェーン技術を活用し、商品の品質とトレーサビリティを証明できる仕組みを構築します。
4. データマネタイズの構築
集約したデータをもとに新しい収益化方法を模索し、農家の収入向上を目指します。
5. 技術支援の申請
開発したプロトタイプの効果を測定し、社会課題の解決に寄与するための技術的支援を申請します。
組合員の声
CAISYの川上啓治支配人は「私たちの農協組合員の経済的収入を増やす手助けとなる可能性が十分にあります。」とコメントし、このプロジェクトに大きな期待を寄せています。
一方で、Koeeruの長野草児社長は「ボリビアのニーズを理解するCAISYとの協業は、持続可能な農業取り組みを共創する大変光栄な機会」と述べ、国際的な農業DXの可能性を示唆しています。
結論
この協業は、農家の経済的な安定と地域の農業の持続可能性を両立させる試みであり、今後の展開が注目されます。KoeeruとCAISYの取り組みが、地域社会に新たな価値をもたらすことを期待しています。