株式会社NPTが東京プロ市場への新規上場を申請、がん治療免疫細胞療法に期待

株式会社NPTがTOKYO PRO Marketへの新規上場申請

2024年12月19日付けで、株式会社NPT（本社：東京都江東区）は、東京証券取引所が運営するプロ向け株式市場TOKYO PRO Marketに新規上場を申請したことを発表しました。この新たなステップは、株式会社アイザワ証券（本社：東京都港区）のもとで行われ、企業としての成長を目指す重要な一歩です。

企業理念とがんに特化した開発

NPTは「個別化医療の実現で社会に貢献する」という理念のもと、2018年11月からがん疾患に特化した再生医療技術の開発に取り組んで来ました。がん治療における新たなアプローチとして、個々の患者に合わせた治療法が求められている現代、NPTはその先駆者として注目されています。

2024年12月に、同社が開発しているPAPCワクチン（ネオ抗原提示細胞ワクチン）の食道がんに対する第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験が始まることが決定しました。この治験計画は、医薬品医療機器総合機構によって受理されており、30日間の調査期間を経て実施されます。

PAPCワクチンの革新性

PAPCワクチンは、食道がん患者から取得したがん細胞に特異的なマーカーであるネオ抗原ペプチドを用いて治療を行う新しい技術です。このワクチンは、患者自身の抗原提示細胞（樹状細胞）にネオ抗原を負荷し、再び患者の体内に戻すことで、自己免疫を増強し、がん細胞に対抗する仕組みを持っています。これにより、がん患者のQOL（生活の質）の向上を図ると共に、治療の選択肢を広げる効果が期待されています。

支援を受けながらの成長

これまでに、株式会社龍角散をはじめとする多くのエンジェル投資家からの支援を受けているNPTは、新規上場を機にさらなる投資の拡充を目指します。これが企業価値の向上や、取引先との関係強化に結びつくことを期待しています。

今後もNPTは、がん免疫細胞療法の分野での研究開発を進め、提供する医療サービスを通じて、患者一人ひとりの生活をより良くするための努力を続けていきます。これにより、がん治療の新たな可能性を切り開いていく所存です。