食を通じて社会課題に挑む!「+GIBIERプロジェクト」の新展開
日本の社会が抱えるさまざまな課題を「食」を通じて解決しようという新たな取り組みが始まっています。東洋製罐グループ、辻󠄀調理師専門学校、そして日本ジビエ振興協会が協力し、発表した「+GIBIERプロジェクト」は、その一環です。このプロジェクトでは、特にジビエを利用した製品開発に注力しており、最新の成果として「長野のジビエ三種缶」が誕生しました。
「+GIBIERプロジェクト」とは
「+GIBIERプロジェクト」は、昨年発表された「+Recipeプロジェクト」のさらなる進化を遂げたもので、食を通じて社会課題を解決することを目指しています。昨年のプロジェクトでは、特に缶詰やレトルトパウチを利用した長期保存可能な料理を開発し、食品ロスや過疎地での食材不足といった問題に取り組みました。
新たに参加した日本ジビエ振興協会の協力により、野生動物の捕獲後の有効活用や、ジビエ料理の普及を目指すこのプロジェクトは、環境に配慮しながら新しい食文化を築くための重要なステップといえるでしょう。
試食会の概要
先日行われた試食会では、プロジェクトに関与する関係者が集まり、実際の製品を味わう機会が設けられました。料理の説明を担当したのは、辻󠄀調理師専門学校でレシピを開発した秋元真一郎教員と野中覚教員。彼らは、ジビエ缶が持つ可能性や開発の経緯について熱心に説明しました。また、参加者たちは、完成した「長野のジビエ缶三種」をそのままいただくのはもちろん、様々なアレンジメニューにも挑戦し、その多様性に感心していました。
「長野のジビエ三種缶」の内容
1. Confit de chevreuil
この缶詰には、長野県産の鹿肉が使用されており、柑橘の香りと山椒が調和した味わいが特徴です。大豆との組み合わせにより、栄養価も高く、お酒のおつまみやパスタソースとしてもご利用いただけます。
2. CERVO ALLA CACCIATORA
鹿肉とトマトを使ったこの料理は、濃厚でありながら軽やかさを持った一品。じゃがいもが添えられているため、食べ応えも抜群です。温めてそのまま食べるのはもちろん、風味を変えるアレンジも楽しめます。
3. 鹿肉の清酒煮
清酒を使ってじっくりと煮込まれた鹿肉は、和風の深い味わいが漂います。大根との相性も良好で、薬味を添えればさらに風味が引き立ちます。お酒と共に楽しむ際にもぴったりです。
プロジェクトの意義と今後の展望
「+GIBIERプロジェクト」は、ただおいしいジビエ料理を提供するだけでなく、近年問題となっている野生鳥獣被害への対策に貢献する意義を持っています。食を通じた課題解決は、今後ますます重要とされるでしょう。プロジェクトを通じて、食文化の発展や、持続可能な社会の構築に寄与していくことが期待されています。
今回の試食会は、食の専門家としての知識と技術を活かして新しい可能性を探る場となる一方、一般の方々にとっても新しい食体験を提供する重要なイベントでした。これからもこのような取り組みに期待が寄せられています。
問い合わせ先:辻󠄀調理師専門学校 教育研究センター
電話:06-6624-7921