碧南市とクラッソーネが連携、空き家問題解決を目指す
愛知県碧南市と解体工事DXプラットフォーム「クラッソーネ」を運営する株式会社クラッソーネが、空き家問題に対する協力協定を結びました。この協定は、碧南市が抱える空き家の除却を推進し、安全で快適な地域社会の実現を目指したものです。近年、全国的に空き家が増加しており、特に愛知県内での空き家数も増加傾向にあります。具体的には、碧南市では令和5年度末時点で230件の空き家を確認しています。
背景と目的
日本の総務省が発表したデータによると、全国の空き家数は900万件に達し、空き家率は過去最高の13.8%となっています。愛知県では、総住宅366万5000戸のうち43万3000戸が空き家となっており、空き家率は11.8%に上っています。このような状況の中、碧南市は「空家等対策計画」を策定し、空き家情報の収集や所有者への情報提供を行ってきました。しかし、管理不全な空き家の増加に対する対策が求められています。
クラッソーネは、全国2000社以上の専門工事会社と施主のマッチングサービスを提供しており、これまでに約14万件の実績を持っています。加えて、空き家問題に取り組むための「解体費用シミュレーター」や「すまいの終活ナビ」なども活用しており、国土交通省の空き家対策モデル事業に3年連続で採択されるなど、実績を持っています。
この協定により、碧南市とクラッソーネは、それぞれの資源や専門性を活かして、空き家問題の未然防止や管理の適正化、流通・活用を進めることを目指しています。これにより、地域の自治体が抱える課題に対し、効率的に対応することを可能にします。
主な取り組み内容
協定に基づく、具体的な取り組み内容には次のようなものがあります:
- - 空き家所有者向けに、「すまいの終活ナビ」を通じて解体の概算費用や土地売却査定価格を提示します。
- - 空き家所有者に解体の進め方を説明するフライヤーを配布します。
- - 市民や空き家所有者からの相談を受け付け、クラッソーネのサービスや情報を通じてサポートします。
- - 空き家除却を促進する施策のため、クラッソーネのノウハウを提供します。
地域における期待
碧南市の小池市長は「空き家の管理は所有者の責任であるが、地域や事業者、行政が連携して問題を解決することが重要である」と述べ、期待を寄せています。また、クラッソーネの川口社長は「空き家問題を解決するためには、自治体と民間事業者の連携が不可欠」と強調し、協定による取り組みに意欲を見せています。今後、クラッソーネは、ICT事業を通じて自治体の業務効率化や住民対応の質向上を推進し、地域全体の活力ある街づくりに貢献していくとしています。
この取り組みが、碧南市の空き家問題解決と地域のさらなる発展に寄与することが期待されています。私たちも地域の活性化を見守りたいと思います。