AQ Groupが14年連続でグッドデザイン賞を受賞
埼玉県さいたま市に本社を構える株式会社AQ Groupは、14年連続でグッドデザイン賞を受賞し、これで累計33回目となりました。今回受賞したのは、同社が手掛けた純木造8階建ての本社ビルと、純木造4階建ての賃貸マンション「AQ FOREST 大宮桜木町」です。これらの建物は、公益社団法人日本デザイン振興会が主催する2025年度のグッドデザイン賞において、オフィス・産業施設の建築・環境部門および小規模集合住宅部門で評価を受けました。
環境への配慮と伝統技術の融合
これらの建物は、日本古来の在来軸組工法を基にした“普及型”モデルであり、環境負荷の低減や森林循環の促進に寄与しています。近年、木造建築への関心が高まり、従来の鉄骨造や鉄筋コンクリート造に代わる選択肢として、特殊な木材技術が注目を集めています。AQ Groupはその流れに乗り、社会的意義を持つプロジェクトを推進しています。
住宅市場の新たな形を提案
AQ Groupの純木造8階建て本社ビルは、2024年3月に完成予定で、住宅市場における縮小や建築業界の構造的な課題を背景に、在来軸組工法の持つ可能性を再評価しました。このプロジェクトは、「誰もが扱いやすい中大規模木造建築」を実現することを目指し、地域のビルダーや地場ゼネコンが参入可能な仕組みを整えています。これにより、業界の構造を刷新し、新たなビジネスチャンスを生み出すことを目指しています。
一方、4階建ての賃貸マンション「AQ FOREST 大宮桜木町」は、2025年5月に竣工予定です。この建物は、耐震や耐火、劣化等に関する最高等級を取得し、エンジニアリングレポートによれば耐用年数は65年以上、また断熱性能でも高い評価を得ています。さらには、遮音性にも配慮されており、居住空間としての快適さも確保されています。
未来志向の木造建築
AQ Groupの取り組みは、木造建築の未来を見据えたものです。4階建て以上の建物で空間を効率的に利用し、木の美しさや温もりを提供することで、都市部においても木造建築が主流になる可能性を追求しています。本社ビルおよび「AQ FOREST」シリーズは、地域経済にも貢献しながら、伝統的な木造文化を現代に引き継ぐ重要なプロジェクトと言えるでしょう。
グッドデザイン賞とは
グッドデザイン賞は、1957年から開始された制度で、人々がさまざまな目的を果たすために構築したデザインの質を評価し表彰するものです。この制度では、デザインの優劣を競うのではなく、新たな発見を通じて社会と共有し、さらなる創造へと繋げることを目的としています。
結論
AQ Groupの挑戦は、サステナブルな社会の実現に向け、木造建築の普及と技術革新をさらに進めることを示しています。今回の受賞を契機に、同社は木造建築の新しいスタンダードを確立し、日本の未来に貢献していくことでしょう。AQ FORESTシリーズは今後も都市部での展開を予定しており、さらなる発展が期待されています。