新しい事業育成の取り組み
2018-10-29 10:30:08
三井化学とちとせグループが手を携えて新事業育成を目指す
三井化学とちとせグループの新たな挑戦
三井化学とちとせグループが、次世代の事業育成を目指して新しいオープンイノベーションの取り組みを始めました。このプロジェクトは、事業と人材の同時育成を目的とし、2021年3月までの期間を予定しています。重点は、事業の成長フェーズに応じた戦略的アプローチです。
事業フェーズの理解
事業には大きく分けて、ゼロをイチにする段階、一を十にする段階、十を万にする段階があります。それぞれの段階で求められる資金や人材、組織の構造は大きく異なります。ちとせグループは、主にバイオ技術を活用して、農業やエネルギー、医薬、食品など多様な領域での新規事業立ち上げの経験を持ち、そのナレッジを企業へと還元するための取り組み『0to1プロジェクト』を展開しています。
0to1プロジェクトの特徴
『0to1プロジェクト』では、ゼロをイチにするために必要なスピード感や、仮説から実行へと素早くサイクルを回すノウハウを重視しています。このため、三井化学は新会社の社長として自社の社員2名を派遣し、必要なスキルと知識を獲得し蓄積していく方針です。
プロジェクトの背景
このプロジェクトは、2018年4月からスタートしています。2社の提携を通じて、持続可能な社会の実現に向けて、事業化のパスを明確にし、両者の持つ技術やリソースを駆使して社会的課題の解決に取り組んでいくことを目的としています。特に、ちとせグループが手がける微生物活躍型栽培技術は、農研機構の篠原氏による基礎技術を応用したもので、農業の効率化に寄与することが期待されています。
ちとせグループとは
ちとせグループは、千年先まで人類が豊かに暮らせる環境を目指して、バイオ関連の技術開発を行う企業群です。11社からなるこのグループは、質の高いバイオ技術を基に、農業、医療、食品、エネルギー、化学分野で新たな価値を生み出しています。グループの創業者・CEOである藤田朋宏氏は、社会的責任を果たし続ける企業としてのビジョンを掲げています。
また、同グループは、日本国内のみならず、東南アジアを含む国々でも積極的に活動を展開しており、国籍も日本をはじめ、台湾、マレーシア、シンガポール、フィリピン、中国など多岐にわたります。
三井化学の役割
三井化学は売上高が約1兆3000億円、全世界30か国以上に150社を持つグローバル企業であり、主にモビリティやヘルスケア、フード&パッケージングを重視した事業構造を持っています。社会課題の解決に向けた取り組みや、次世代事業の開発だけでなく、新製品の開発に向けたオープンイノベーションを積極的に推進しています。従業員数は約1万7000人に及ぶ、頼もしい存在です。
まとめ
三井化学とちとせグループが手を組むことで、バイオ技術を基盤とした新事業の展開が期待されます。この新しいオープンイノベーションの試みは、企業の枠を超えた連携によって、持続可能な社会の実現に向けた重要なステップとなるでしょう。両社の力を合わせることで、未来のビジネスモデルの可能性を広げることができるのです。
会社情報
- 会社名
-
Chitose Bio Evolution Pte. Ltd.
- 住所
- 神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1KSP R&D棟C432
- 電話番号
-
044-813-3380