野生動物被害対策実証実験
2023-03-23 11:00:03
野生動物被害対策の革新!札幌市と株式会社Fantによる実証実験開始
野生動物被害対策の革新!札幌市と株式会社Fantによる実証実験開始
北海道では近年、エゾジカなどの野生動物の急増が深刻な問題となっています。農作物への被害は農家の経済的な負担を増やし、地域社会全体に大きな影響を与えています。この問題に対し、札幌市と株式会社Fantは共同で、画期的な実証実験を開始しました。
IT技術を活用した効率的な駆除システム
本実証実験の核心は、IT技術を活用した鳥獣被害対策システムの構築です。農家や自治体職員は、ウェブ上のシステムを通じて、駆除が必要なエリアを簡単に報告できます。この情報が、リアルタイムで鳥獣ハンターのスマートフォンに送信される仕組みです。メールやLINEなど、使い慣れたツールを通じて情報伝達がスムーズに行われるため、迅速な対応が可能になります。
このシステムによって、駆除作業の効率化が期待されます。特に、経験の浅い若手ハンターにとっても、的確な情報に基づいて活動できるため、スキルアップと捕獲数の向上に繋がると考えられます。
ジビエ活用による新たな循環型社会
株式会社Fantは、システム運用に加え、捕獲されたエゾジカの有効活用にも取り組んでいます。これまで廃棄されていた有害駆除のエゾジカを、貴重な食資源「ジビエ」として活用することで、循環型社会の実現を目指しています。
具体的には、ジビエの取扱いを希望する飲食店とハンターを繋ぐマッチングサービスを提供します。これにより、エゾジカの需要が高まり、ハンターのモチベーション向上にも繋がると期待できます。
データ蓄積による未来への展望
実験を通じて蓄積されるデータは、駆除の効率化だけでなく、より長期的な視点での対策にも役立ちます。例えば、電気柵などの防除対策が必要な場所を特定し、資源を効果的に活用できるようになります。
さらに、この実証実験は、農家、ハンター、飲食店といった関係者を繋ぎ、地域社会全体での連携を促進します。有害駆除からジビエの有効活用までを一貫して行うことで、人と自然が共生できる持続可能な社会の実現に貢献できると期待されています。
全国展開への期待
札幌市での実証実験を通して得られた知見や成果は、全国各地の野生動物被害対策に役立てられる可能性があります。将来的には、このシステムを全国展開することで、多くの地域が抱える課題解決に貢献することを目指しています。
この実証実験の成功は、北海道のみならず、日本の農業や地方経済の活性化に大きな影響を与えるでしょう。株式会社Fantの取り組みは、単なる技術革新にとどまらず、地域社会の未来を創造する重要な一歩となることが期待されます。
会社情報
- 会社名
-
株式会社Fant
- 住所
- 北海道河東郡音更町上然別西7線99
- 電話番号
-