地方の味が東京に!「園食堂」の肉タンメンとは
秋田県にかほ市にある「園食堂」は、創業から56年を迎える町中華の老舗です。しかし、過疎化が進むこの地域では、伝統的な味も次第に消えていく運命にあります。特に、55年以上の歴史を持つ「肉タンメン」は、店主の高齢化と地域人口の減少によって存続が危ぶまれています。
日本全国で過疎化が深刻な問題となっている中、秋田県も例外ではなく、にかほ市の人口は2006年から2020年の間で約20%も減少。65歳以上の高齢者が全体の約23.4%を占める状況です。地方に居住することができる若者たちの移住や生活スタイルの変化が背景にあるとされています。
「肉タンメン」の魅力
「肉タンメン」とは、その名の通り肉とタンメンを組み合わせたラーメンの一種で、こっくりとしたスープと具材のハーモニーが特徴です。このラーメンは、地元の人々にとってのソウルフードとも言えるものです。
長寿を迎える店主とその妻が手がけるこの料理は、多くのファンの心をつかんでいます。しかし、店主の年齢を考えると、この味を永遠に味わえる保証はありません。「絶メシ」と呼ばれる、もう食べられなくなるかもしれない料理として注目を集めています。
新たな展開、上尾店のオープン
2020年10月1日に、埼玉県上尾に園食堂の2号店がオープンしました。この場所は、首都圏に住む秋田出身者が多いエリアであり、特に湘南新宿ラインや高崎線沿線に位置しているため、アクセスも良好です。上尾店の店主は、園食堂の味を受け継ぐ娘婿が担当しています。
新型コロナウイルスの影響で、年末年始に帰省する人々の動きが鈍くなる中、園食堂は外食を控えている人々に向けて、地元の味を提供することを決断しました。
上尾店では、昼のランチタイムに「肉タンメン」を40食限定で提供しています。営業時間は11時から14時までで、17時以降は同じ場所で別の居酒屋が営業を行っています。これにより、同じ店舗を使ったシェアリングの形を取ることで、コストを抑えつつ新たな挑戦を行っています。
地元の味を心に
園食堂の肉タンメンは、ただの料理ではありません。そこには、地方の過去と未来が詰まっています。高齢化や地域の厳しい現実の中でも、この味が全国に広まることで、過疎地の文化や地域のアイデンティティが少しでも維持されることを願っています。
ぜひ、皆さんも秋田県にかほ市の「園食堂」の味を、上尾店でご賞味ください。地方の味を大切にしながら、新しい出発を果たすこのお店は、まさに地域の宝です。
園食堂・上尾店詳細
- - 住所: 埼玉県上尾市柏座1-1-21 アリコベールホテル館1F
- - 電話番号: 048-729-7400
- - 営業時間: 11:00~14:00
- - 定休日: 月曜
- - 最寄駅: JR高崎線『上尾駅』東口より徒歩1分 (40m)
園食堂の公式サイトもぜひチェックしてみてください。
園食堂公式サイト