ソフトバンクの環境への取り組み
日本を代表する通信会社、ソフトバンクが新たに実施した取り組みが注目を集めています。それは、バイオマスプラスチック製のリユーザブルカップの導入です。このカップは、社会課題や環境問題に取り組むサステナブルプロダクトブランド『PAPLUS®』の一環として株式会社カミーノが提供したものです。2025年4月から本格的に運用が開始され、ソフトバンク内のラウンジで社員が使用することになります。
新型コロナウィルスの影響
ソフトバンクは、持続可能な社会の創造に向けた様々なESG活動を行ってきました。しかし、コロナの影響で、社内では使い捨ての紙コップやプラスチック製蓋を使用せざるを得ない状況にありました。パンデミックが収束しつつある現在、再び繰り返し使用可能なカップと蓋に戻すことを検討する中で、カミーノにコンタクトを取りました。
導入までのプロセス
導入に際しては、以下の要件が求められました。
- - 食洗器対応であり、繰り返し使用できること
- - 電子レンジ加熱が可能であること
- - 積み重ねができること
- - 蓋が設置できること
カミーノは、紙を使用しない『PAPLUS® Biz』シリーズを提案し、蓋はプラスチック製でなくシリコーン製を採用しました。実際の運用に向けて、本社の全19フロアのうち2フロアで実証実験を実施し、さまざまな改良を加えました。ミーティングを重ね、カップの色や飲み口の形状の改善も行われました。
期待される効果
この新しい取り組みにより、ソフトバンクでは年間約350万個の紙コップ、116万個のプラスチック製蓋を削減することが見込まれています。これにより、年間119トンのCO₂排出削減が期待されており、コスト削減効果も得られるでしょう。また、社員の環境意識の向上にも寄与することで、社内全体でのサステナビリティ活動への関心が高まっています。
PAPLUS® Bizの特徴
そのバイオマスプラスチック製カップは、トウモロコシのデンプンから作られる乳酸から生まれた生分解性プラスチック「PLA」を主成分とし、多くの部分が最終的に水と二酸化炭素に分解されることから、環境に優しい素材です。このカップは、使用後に回収・再製品化することで資源の循環を目指しています。実際、1年半から2年後には回収され、再利用される予定です。
株式会社カミーノの役割
株式会社カミーノは、地球環境に配慮した植物由来プラスチック製品を開発・提供しており、使い捨てからリユースへの移行を促進することで、コストとCO₂排出量の削減を図っています。同社は、サステナビリティに対する意識を高めるための革新的な製品を展開しています。
おわりに
こうした取り組みは、企業としての責任を果たすのみならず、社員一人一人の環境意識を高める重要なステップです。ソフトバンクのサステナブルな道を進む姿勢は、他の企業にも良い影響を与えることでしょう。今後の成長に期待が寄せられます。