東京大学が「GCI Global」を世界へ発信
東京大学の松尾・岩澤研究室は、この度、英語に翻訳されたAI教育プログラム「GCI Global」を全世界へ向けて開講しました。このプログラムは、これまで国内で開催されていたデータサイエンス講座「東京大学グローバル消費インテリジェンス寄付講座(GCI)」の国際版としてスタートし、大きな注目を集めています。
開講の背景と反響
松尾研は、「知能を創る」というビジョンを持ち、AIの基礎研究を通じて得た知見をもとに、年間30以上の講座を開講しています。これにより、国内外の広範な学生にAI教育の機会を提供してきました。2024年度には27,000人、2025年度には70,000人の受講生を見込んでおり、国内の学生に対するAI教育の実績はすでに75,000人を超えています。
最近では、アフリカ開発会議TICADにおいて、石破首相が松尾研との連携の下でアフリカでのAI人材育成を表明しました。この取り組みが、今回の「GCI Global」にもつながっています。アフリカやASEANなど、国際的な枠組みの中で学生たちに学びの機会を提供し、グローバルなAI人材育成を進めることが狙いです。
プログラムの内容
「GCI Global」は9月17日に初回講義をベトナム・ハノイ工科大学で開催したほか、世界33ヶ国から436大学において7,721名が受講を申し込むという熱気を見せました。アジア、アフリカ、欧米など多様な地域からの学生が参加し、その反響は広範囲にわたります。
主な参加地域
- - アジア: カンボジア、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、インドなど
- - アフリカ: エジプト、ガーナ、ケニア、ナイジェリア、南アフリカなど
- - 欧州・米州: アメリカ、イギリス、オーストラリア、ブラジルなど
その後のプログラムとして、2025年度内にはさらなる海外拡充を計画しており、講義の増加や共同プロジェクトが進められる見込みです。国内では大学生から高校生、中学生に至るまで幅広く申し込みを受け付けており、東京大学の學生も無料で参加できます。
今後への展望
「GCI Global」は、各国の大学と共同して地元の講義を行うプログラムへの発展が期待されており、AI教育の国際的な裾野を広げる役割を担っています。日本の産業の発展にも寄与できるよう、松尾研ではASENやアフリカの学生たちに向けた教育を進め、日々進化するAI分野におけるグローバルな人材育成に力を入れていく方針です。
詳細は、国内GCI Webサイトにて確認できます。ドキュメントを通じて基本情報の取得や、講座の申し込みが可能です。