#香川県 #高松市 #日本システム技術 #COPD

高松市のCOPD対策事業が受賞

高松市が行ったCOPD（慢性閉塞性肺疾患）対策が、厚生労働省とスポーツ庁主催の「第14回 健康寿命をのばそう！アワード」において優良賞を受賞しました。このプロジェクトは、アストラゼネカ株式会社と日本システム技術株式会社（JAST）との官民協働により進められ、全国的に注目される先進的な取り組みとして評価されました。

COPDの現状と高松市の課題

COPDは「肺の生活習慣病」と称され、国内には約530万人の患者が存在すると言われています。しかし、その多くが診断されていないのが実情です。高松市では特にCOPDによる死亡率や医療費が全国平均を上回り、早期の発見と重症化防止が重要な課題となっています。

このような状況を受けて、高松市は2024年3月よりアストラゼネカと共同で事業を展開し、JASTもその一翼を担う形で取り組みを本格化しました。これにより、COPDのリスクが高いとされる市民に対し、受診や検査の促進が行われています。

事業の具体的なアプローチ

本事業の進行に当たり、健診データや喫煙歴、服薬情報に基づいて、高リスクの被保険者を特定しました。これまでのアプローチは主に個人の認識と行動に頼っていましたが、本事業では医療機関や専門医との連携によって、受診から診断、治療までの一貫した流れを作ることができました。

具体的には、特定された被保険者には通知文が送付され、リスクを理解させることで、自身の健康管理を促進する工夫がなされています。また、通知を受けた市民が迷うことなく医療機関へ訪れることができるよう、受診ルートの整備が行われました。

事業成果と評価

令和6年度における調査では、医療機関への受診率が前年の5%から13%に大幅に向上しました。また、適切な呼吸機能検査を受けた患者の率は72%に達し、治療ガイドラインに沿った治療を受けている患者も56%と、年々改善が見られています。加えて、国民健康保険の中でCOPDと診断された方の入院医療費や総医療費が減少傾向にあることも、大きな効果として評価されています。

JASTの役割と取り組み

JASTはデータ解析や受診ルートの設計を一貫して支援し、業務をパッケージ化するのではなく、現場のニーズに応じてカスタマイズするアプローチが特徴的でした。地域の医師会や専門医とも協力し、通知物の設計や事業評価において密接な連携を図りました。このような取り組みは、患者が受診する必要性を感じられる内容を持ち、通院先を明確に指示するものとして設計されています。

未来への展望

高松市では令和7年度もこの事業を継続していく計画です。継続した取り組みにより、改善効果の定着と被保険者の行動変容が期待できます。JASTも引き続き、地域医療の持続可能性を高めるためにめざましい努力を続けていく予定です。

まとめ

COPD対策の取り組みが地域の健康を守るための大きなステップとなることが期待され、今後の成果にも注目が集まります。高松市のこの成功は、他の地域にも波及する可能性があり、さらなる健康促進につながるでしょう。今後もこのような取り組みが各地で増えていくことを願っています。

関連リンク

サードペディア百科事典: 香川県 高松市 日本システム技術 COPD

Wiki3: 香川県 高松市 日本システム技術 COPD