資源循環推進協議会が新たに発足
2023年、一般社団法人資源循環推進協議会が設立されました。本団体は、業界や企業の枠を超え、環境価値と国際競争力を兼ね備えた資源循環を推進することを目的にしています。具体的には、「動脈と静脈が連携した資源循環」の実現、デジタルトランスフォーメーションを活用したグリーンイノベーションの創出、地域循環共生圏の形成による脱炭素・低環境負荷モデルの構築を目指します。
設立背景
地球温暖化などの環境問題が深刻化する中、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが求められています。日本においては、2000年に制定された循環型社会形成推進基本法が、「循環型社会」の推進を支えてきました。しかし、今や廃棄物や気候変動問題は、単なる環境政策に留まらず、国際競争力確保にも不可欠な要素となっています。資源の安定供給と持続可能な利用は、日本の経済成長にとって大きな鍵を握っているのです。
具体的な活動内容
協議会では、以下の具体的な活動を行います。
1.
政策提言: 会員間の議論を基に必要な施策や法整備を提言し、国際競争力のある資源循環の確立を目指します。
2.
社会実証・実装: 専門家や自治体との連携のもと、実効性のある資源循環モデルを社会に提供します。
3.
共有・発信: CEに関する情報を定期的に発信し、会員間のビジネスマッチングイベントなどを開催して情報共有を促進します。
運営体制と理事会
運営体制には、環境政策の最前線で活動する実務家や、動静脈産業の主要企業トップ、新興産業やスタートアップに携わる専門家が理事として参加しています。彼らが中心となり、資源循環モデルの社会的実装や法整備について提言していきます。理事の中には、例えば大栄環境株式会社の代表取締役社長や、EY Japanのチーフ・サステナビリティ・オフィサーなど、業界のキーパーソンが名を連ねています。
今後の展望と市場動向
「GX(グリーン・トランスフォーメーション)に向けた基本方針」によると、2023年から2030年までに資源循環の加速に向けて2兆円の投資が見込まれています。2030年には国内CE市場が約80兆円、2050年には約120兆円に達すると予想され、成長が期待されています。このような市場環境の中、協議会は会員間のネットワークや事業創出の機会を提供し、資源循環市場の拡大に寄与していきます。
入会案内
現在、協議会では会員を募集しています。詳しい入会方法や条件については、公式ホームページでご確認いただけます。是非、持続可能な未来に向けたこの重要な取り組みに参加してください。
資源循環推進協議会 ホームページ
結論
資源循環推進協議会の活動は、今後の日本において重要な役割を果たすことが期待されており、環境政策と経済成長の両立を推進するための一助となるでしょう。環境と成長の“好循環”を実現するために、今後の活動に注目です。