ABBのPixelPaint技術がDSオートモビルズの新型電気自動車に採用

ABBのPixelPaintが新たな電気自動車の未来を築く

ABBの受賞歴のある革新的なPixelPaint技術が、フランスの自動車ブランド、DSオートモビルズのフラッグシップ電気自動車、DS N°8に採用されました。この新しいモデルは、完全自動かつ持続可能な工程で製造されたデュオトーン塗装が特徴です。

PixelPaint技術の特長

DS N°8の塗装には、イタリアにあるステランティス社のメルフィ工場で導入されたABBのPixelPaint技術が用いられています。この技術は、生産効率を向上させ、エネルギーを節約するとともに、温室効果ガスの排出を大幅に削減することが可能です。

ABBロボティクスのオートモーティブビジネスラインを率いるヨルグ・レジャー氏は、「PixelPaintは、特別な仕上げを求める自動車デザイナーからの関心を高めています。この技術により、従来の複雑な塗装工程は不要になり、エネルギー消費を削減しながら生産性を実現します。」と述べています。これにより、2台のロボットがラインで効率的に協働し、塗装の品質を損なうことなく、手作業を省くことが可能になります。

環境負荷の軽減

ABBのPixelPaintは、1,000個の小さなノズルを備えた塗装ヘッドによる最新技術を駆使し、精密な塗布が実現されます。この技術とABBの3Dビジョンシステムを組み合わせることで、塗料の浪費を防ぎ、環境に優しい生産過程を確立しています。DSオートモビルズのサステナビリティ目標へも大きな寄与を果たします。

塗装プロセスを担当するステランティスのエンジニア、シルヴィオ・リチートラ氏は、「DS N°8は、フランス流の旅を新たにするものです。その流麗なデザインと静かで快適な走行性能によって、乗る人々を魅了します。」と語っています。

国際的な評価を受けて

この技術の採用は、ABB、ステランティス、日本ペイントの三社がカンヌで開催された国際会議「SURCAR Europe」で発表した協業によるもので、同会議で革新的な取り組みが評価され、イノベーションアワードを受賞しました。1964年から隔年で開催されるこの会議は、業界の先進的な技術が集結しており、その技術革新を示す重要な場となっています。

結論

ABBは、持続可能で資源効率の高い未来を目指すテクノロジーリーダーとして、顧客のニーズに応じた効率的な製造プロセスの実現をサポートしています。PixelPaint技術の導入は、DS N°8に新たな価値を加え、より持続可能な自動車産業の発展に寄与しています。これからの電気自動車は、デザインの美しさと環境への配慮を融合させた、全く新しい形を見せてくれることでしょう。