日本オラクルとサイバーエージェントがAI導入を加速する新たな連携

日本オラクルとサイバーエージェント、AI導入に向けた新たな連携を強化



2025年7月8日、東京にて日本オラクル株式会社と株式会社サイバーエージェントが、エンタープライズ向けAI導入の推進に向けて新たな連携を強化することを発表しました。この連携により、両社はデジタル広告領域におけるAIサービスの強化に取り組む方針を示しています。

強力な連携の背景



サイバーエージェントは1998年の設立以来、インターネット広告事業での大手企業として知られています。特に同社の研究開発組織である「AI Lab」では、最先端の技術を駆使したサービスの開発が進められており、近年では日本語LLM(大規模言語モデル)「CyberAgentLM」や視覚機能を備えたVLM(大規模視覚言語モデル)が次々と発表されています。これらの技術は、同社の「極予測AI」といったサービスへも活用されており、AIの実社会への実装を積極的に推進しています。

今回の連携は、サイバーエージェントがデジタル広告におけるAIサービスの強化を図る中で、日本オラクルの「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」をAIインフラとして選定したことに起因しています。OCIは、グローバルなAI開発企業に広く採用されており、コストパフォーマンスや大規模なAI推論ワークロードへの柔軟な対応が評価されています。

新たなソリューションの提供



サイバーエージェントのグループ会社、株式会社AI Shiftも2025年3月に企業専用AIエージェント構築プラットフォーム「AI Worker」でOCI上の「Oracle Autonomous Database」を利用した新サービスを開始する予定です。このように、両社の連携はAI技術のビジネス利用を加速するのみならず、顧客にとっての新たな価値も創出することが期待されています。

サイバーエージェントの常務執行役員である内藤貴仁氏は、「AI技術の研究成果をビジネスに実装し、オラクルのAIインフラとデータ・マネジメント技術を融合させて革新的なソリューションを生み出す」ことに意義を見出しています。

企業のAIエージェント活用を推進



今後は、両社は生成AI導入を支援するためにツールやノウハウを共有し、AIエージェントの自律化、データ検索ロジックの最適化といった技術的な連携を進めていきます。「Oracle AI Vector Search」や「Oracle Database 23ai」といった最新技術を駆使し、企業におけるデータ活用の高度化と生成AIの本格導入を共同で支援していく計画です。

OCIの優位性



OCIが提供するNVIDIA GPU搭載のベアメタルおよび仮想マシンインスタンスは、AI推論やトレーニング、グラフィックス処理、高性能コンピューティング(HPC)など多様な用途で業界をリードする性能を持ちます。これにより、高速ネットワークやGPUに最適化されたベアメタルサーバー、高性能の並列ファイルシステムと組み合わせることで、データアクセスのボトルネックを排除し、スケーラブルな実行環境を提供しています。

結論



日本オラクルとサイバーエージェントの連携は、AI技術の進化を促進し、企業がデータを有効活用するための強力な後押しとなるでしょう。デジタル広告領域におけるAIの選択肢は広がり、業界の未来を変える大きな一歩となることが期待されます。

会社情報

会社名
日本オラクル株式会社
住所
東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センター
電話番号
03-6834-6666

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