ユニ・チャーム、全国発明表彰での快挙
ユニ・チャーム株式会社は、令和7年度全国発明表彰において、使用済み紙おむつから高純度パルプを再生する技術によって「朝日新聞社賞」と「発明実施功績賞」を受賞しました。本表彰は、公益社団法人発明協会が主催し、歴史ある賞であり、今回はユニ・チャームにとって初の受賞となります。
発明の背景と意義
この技術は、使用済みの紙パンツやおむつからパルプを清浄化し、安全に再利用することができる画期的なものです。具体的には、酸性水溶液とオゾン処理の組み合わせにより、従来の方法では難しかった洗浄と残留物の排除を同時に実現しました。このプロセスは、分離・洗浄・殺菌・消毒・漂白・脱臭といった一連の工程を効率的かつ経済的に行います。
この発明は、ユニ・チャームが推進する『RefFプロジェクト』において実用化され、紙おむつの水平リサイクルの実現に寄与しています。これにより、焼却によるCO2の排出を減少させ、貴重な森林資源の循環利用にもつながります。
全国発明表彰とは?
全国発明表彰は大正8年に始まった日本における伝統的な発明奨励制度です。科学技術の向上と産業発展に寄与する発明や技術に対して表彰が行われます。特別賞の「朝日新聞社賞」は、科学技術の進歩性や社会実装の成果が優れたものに与えられます。また、受賞法人の代表者には「発明実施功績賞」が贈られます。
受賞の詳細
特別賞である「朝日新聞社賞」は、ユニ・チャームのRecycle事業推進室の亀田範朋、小西孝義、平岡利夫、山口正史のチームが受賞しました。また、発明実施功績賞は、ユニ・チャームの代表取締役社長執行役員の高原豪久に授与されました。この受賞を通じて、ユニ・チャームは今後の事業活動においても社会的貢献を強化していくとしています。
環境への取り組みと今後の展望
ユニ・チャームはこの技術を通じて、2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)に貢献することを目指しています。具体的には、以下の目標に寄与しています:
- - すべての人に健康と福祉を
- - つくる責任、つかう責任
- - 気候変動に具体的な対策を
- - 陸の豊かさも守ろう
これからもユニ・チャームは商品やサービスを通じて、環境問題や社会課題の解決へ向けた取り組みを続けていく姿勢を示しています。
会社概要
ユニ・チャームは1961年に設立され、愛媛県四国中央市に本店を置き、東京都港区に本社を構えています。社員数はグループ合計で16,464名に達し、ベビーケア、フェミニンケア、ヘルスケアなど多岐にわたる製品を展開しています。詳しくはユニ・チャームの
公式ウェブサイトをご覧ください。
この受賞を機に、ユニ・チャームの技術力や社会貢献がさらに進展することを期待しています。