タブレット端末「ナビン」とは
内航船向けの新しい運航支援システム「ナビン」が、三菱造船と三井住友トラスト・パナソニックファイナンスの共同開発により、いよいよリース販売を開始します。このシステムは、タブレット端末を利用したポータブル形式で、使用する船員たちの業務を支援することを目的としています。
「ナビン」の背景と開発
「ナビン」は、三菱造船が2021年度から開発を進めてきた製品で、その根底には「デジタル技術を活用して内航海運の安全性を向上させ、船員の負担を軽減したい」という強い想いがあります。内部では、90年代に独自に開発されたコンソール型運航支援システム「Super Bridge-X」の信頼性の高い技術が活かされています。この「ナビン」は、内航船に搭載されたセンサーから得られた情報をもとに、航海用電子参考図「new pec」上に船的位置や他船の動向を分かりやすく表示します。これによって、船員は本来の操船業務に集中しやすくなり、ストレスの緩和が期待されます。
使いやすさと導入の容易さ
「ナビン」の特徴として、ワイヤレスのタブレット形式が挙げられます。タッチスクリーン操作により、全ての世代のユーザーが直感的に操作できるデザインが施されています。また、リース契約により初期投資の負担が軽減され、設置工事も航海計器との最小限の接続作業で済むように設計されています。
内航海運の現状と「ナビン」の役割
日本の内航船は、日常生活に必要な物資やエネルギー資源を運ぶ重要な輸送手段です。三菱造船とTPFCは、これらの船舶を運航する大企業や中堅企業、中小企業への「ナビン」のリース販売を通じて、導入・利用コストの均一化や設備の定期更新を提供し、内航海運業のデジタル化を推進します。これにより、安全で安心な社会の実現を目指します。
社会的課題の解決へ
両社は、日本の内航海運における労働力不足や労務負担の軽減、海難事故の防止、離島航路の維持を目指し、社会的課題の解決にも取り組んでいます。安定した国内物流の確保は、国民生活の基盤を支える重要な要素であり、「ナビン」の導入はその一環として期待されています。
おわりに
「ナビン」の導入に関する問い合わせは、公式サイトの問い合わせフォームから可能です。船舶業界の未来を切り拓く「ナビン」にぜひご注目ください。