AIと電力の最適化
2026-09-18 10:11:11
分散DCにおけるAIと電力最適化の新しい取り組み、「ワット・ビット連携」実証開始へ
インフラの未来を支える「ワット・ビット連携」の実証実験
AI技術が発展し続ける現代、データ処理量の増加とそれに伴う電力需要の高まりが深刻な問題となっています。この課題に対処すべく、NTTドコモビジネス株式会社をはじめとする5社が共同で「ワット・ビット連携」という新しいプロジェクトの実証実験を2026年より開始します。この取り組みは、データ処理と電力供給の最適化を目指したもので、社会全体での持続可能な発展を狙っています。
1. プロジェクトの背景
近年、AIやIoT、クラウド活用が進む中、データ量の増加は著しくなってきました。このため、データセンター(DC)における安定した電力供給が急務です。議論が進められる中、国は「ワット・ビット連携官民懇談会」を設立し、データ利用と電力供給を両立させる方策としてワット・ビット連携を提案しています。
一方で地方では、人口減少や産業の生産性向上といった課題を抱えており、これに対するAI活用が期待されています。AIの効果的な運用には、多くのGPUリソースが必要であり、そのためには複数のDCを連携させることが求められます。
2. 実証実験の概要
本実証は2026年8月から2027年2月にかけて行われ、以下の二つの場面での検証が意図されています。
a. 分散AI推論と学習の実証
本プロジェクトでは、医療分野やスマート保安領域における分散AIの実証を行います。具体的には、三鷹DC、札幌DC、広島DCの3つのデータセンター間を10Gbpsの高速ネットワークで接続し、リアルタイム性が求められるユースケースのユーザビリティを検証します。Tokyo近郊では、さらに高速な100Gbpsのネットワーク環境も利用される予定です。
b. 電力情報に基づくワークロードシフトの検証
AIの推論や学習過程において、複数のDCのGPUサーバを連携させ、電力情報に基づいて最適なワークロードシフトを行う技術の確立を目指します。この結果、経済価値と環境価値のトレードオフの関係性についても評価していきます。
3. 参加企業の役割分担
このプロジェクトには、NTTドコモビジネスが中心となり、中国電力、NTTアノードエナジー、エネコム、北海道総合通信網が協力して運営されます。各社はそれぞれ、AI技術や電力データの提供を通じて、ワット・ビット連携の実現に向けた実行を進めます。
4. 社会実装に向けた道筋
本実証を通じて得られる知見は、分散処理やワークロードシフトの成立条件を明確にし、さらなる社会実装へと繋がる重要なステップとなります。最終的な目標は、令和10年度頃を見込んで、電力、通信、計算資源を統合的に制御する新たな制御システムの実現です。これにより、AI・データ活用の効率化と持続可能なエネルギー供給が両立すると期待されます。
ワット・ビット連携の取り組みが、日本の情報インフラの未来を支える新たな基盤となることを願っています。
会社情報
- 会社名
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NTTドコモビジネス株式会社 中国電力株式会社 NTTアノードエナジー株式会社 株式会社エネコム 北海道総合通信網株式会社
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