2025年の食品価格上昇、3893品目を超える見通し
帝国データバンクが発表した最新のデータによると、2025年には3933品目の食品が値上げされる見込みです。この数値は今年の予測(1596品目)を大幅に上回っており、特に物流費や人件費の高騰が大きな要因となっています。
値上げの主因
2025年の値上げ品目には、パンや酒類、飲料といった普段使いの食品が含まれており、中でも原材料費による影響が94.6%を占めていますが、サービスコストの上昇も無視できない要素です。例えば、ドライバーの労働環境改善に伴うコストの上昇は、89.9%の品目で反映される見込みです。また、人件費の上昇も47.9%に達しており、最低賃金の引き上げが影響しています。
2024年12月の値上げ状況
2024年12月には109品目が値上げされ、その中にはパックごはんやレトルト食品が含まれています。この数字は今年の中で最も少ないものですが、年間の値上げ品目数は累計で1万2520品目となり、全体の平均値上げ率は17%に上りました。今年10月には2900品目近くの値上げが実施され、前年比では6割減という結果になりました。
今後の動向
2025年の値上げでは、「パン」部門で1227品目、「酒類・飲料」部門で1251品目の増加が見込まれており、特に缶ビールやチューハイなどが4月に一斉値上げされる可能性があります。加工食品においても1040品目の値上げが見込まれており、冷凍食品や餅製品が影響を受けるとのこと。
まとめ
値上げが次々と発表される中で、消費者は安価な代替品にシフトしつつあります。これにより、企業側は販売価格の引き上げに対して慎重になりつつありますが、2025年には原材料高以外の要因に起因する粘り強い価格上昇が続くと考えられています。
企業努力が行われる中でも、物流費や人件費の圧力が続き、状況は厳しいままです。値上げが続く事によって、消費者にとっての生活の負担は一層重くなることでしょう。