防災バッグ検証：意識の向上と実際の準備状況を探る調査結果

防災バッグの実態調査を振り返る

最近、タイムリーなテーマとして浮上している防災意識。特に日本のように自然災害のリスクが高い国では、その重要性が増している。アサヒグループ食品株式会社が実施した防災バッグに関する調査からは、意識の高まりと実際の行動にはギャップがあることが浮き彫りとなった。

調査概要

2024年10月に行われたこの調査では、20〜70代の男女800名を対象にオンラインで実施された。被災経験者が400名含まれ、その実態や意識の変化について探った。

防災意識の変化

回答者の62.4％が「昨年と比べて防災意識が高まった」と回答する一方で、年末年始に自宅で防災チェックを行う予定の人はわずか27.8％に留まった。このことから、意識は高まっているものの、実行に移すことには怠慢さが見られる。特に、20代の回答者が最も高い割合で意識の向上を感じていることが明らかになった。年末年始に帰省する際に防災対策を意識したいところだが、実施率は低い。

防災バッグの所有状況

驚くべきことに、防災バッグを所持していると回答したのは53.0％に過ぎず、半数以上の人々が防災バッグを持っていないことが判明した。そして、防災バッグに含めるべきアイテムについて統計を取った結果、全世代に共通で「飲料」「非常食」「ライト・懐中電灯」が必須アイテムとなっている。しかし、高齢者層は「携帯ラジオ」や「軍手・スリッパ」を支持しており、世代間での意識差も垣間見えた。

防災バッグの重量意識

66.5％の回答者が今年中に防災バッグの中身を見直したと答えたが、その実際の重さに関する意識は薄いことがわかった。58.5％の人が「防災バッグの重さは気にしていない」と答え、自身のバッグの重さを正確に把握している人はわずか38.4％と少数派であった。また、推奨される防災バッグの重さ上限に関する知識を有していたのは16.1％であり、より軽いバッグが好まれる傾向であった。