JC-STAR制度の全貌
2025-03-26 14:26:17

IoTセキュリティ新制度「JC-STAR」の活用法と展望

IoTセキュリティ新制度「JC-STAR」の概要と活用法



2024年8月に、日本政府は「IoT製品に対するセキュリティ適合性評価制度構築方針」を公表しました。それに基づき、一般財団法人日本品質保証機構(JQA)がJC-STAR制度における「検証事業者」としての業務を開始することになりました。これは、IoT製品のセキュリティ基準を評価し、明確にすることを目的とした制度であり、2025年3月25日からはサービスの申請受付が始まります。

JC-STAR制度の目的と背景



JC-STAR(Japan Cybersecurity STAR)は、IoT製品のセキュリティ機能を評価・可視化するための枠組みです。この制度は、ETSI EN 303 645やIEC 62443シリーズなどの国際標準に準拠しつつ、日本独自の適合基準を設けています。このように、グローバルなセキュリティ基準を参考にすることで、日本国内におけるIoT機器のセキュリティ向上を図ろうとしています。

適合基準について



JC-STAR制度では、IoT製品のセキュリティ要件が求められるレベルに応じて4段階に分かれています。具体的には、レベル1からレベル4までの基準があります。レベルが上がるにつれて、求められるセキュリティ要件の数が増加します。以下がその詳細です。

  • - ★1(レベル1): 製品ベンダーが自ら最低限のセキュリティ基準を満たしていることを宣言します。
  • - ★2(レベル2): ★1に加え、製品特有の基本的なセキュリティ要件を満たすことが求められます。
  • - ★3(レベル3)および★4(レベル4): 重大なインフラや地方自治体、大企業のシステムに使用されることを想定し、第三者による評価が必要です。

このような明確な階層があることで、事業者は自身の製品がどの程度のセキュリティ要件を満たしているのかを理解しやすくなります。

サービス内容



JQAは、JC-STAR制度に基づいて、適合評価サービスや技術相談サービスを提供します。「適合評価外部依頼」を希望する事業者には、JQAによるチェックリストを用いた適合性評価が行われます。また、自己適合評価を行う際のサポートやセミナーも実施されています。これにより、企業はIoT製品が求められるセキュリティ基準にどう適合するかを具体的に確認することができます。

今後の展望



今後は、EU型式検査証明書の取得支援や、サイバーセキュリティ関連のギャップ分析なども行われる予定です。特に欧州の法案に基づいたサービスに対応することで、日本の企業が海外市場でも競争力を持つ基盤を築いていくことが期待されています。

まとめ



JC-STAR制度は日本国内におけるIoTのセキュリティを強化するための重要なステップです。制度を活用することで、製品の信頼性を高めるだけでなく、市場競争においても優位性を獲得する機会が増えるでしょう。これからのIoT製品開発において、JC-STAR制度をしっかりと理解し、積極的に活用することが求められます。


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会社情報

会社名
一般財団法人日本品質保証機構
住所
東京都千代田区神田須田町1-25JR神田万世橋ビル17階
電話番号
03-4560-5420

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