CredifyとTISの資本業務提携
シンガポールに拠点を置くCredify Pte Ltdが、日本の大手IT企業TIS株式会社と資本業務提携を結びました。この提携は、CredifyがデジタルIDおよび信用構築技術を通じて、日本及び東南アジアにおける展開をさらに推進することを目的としています。金融業界では、顧客情報の管理や不正行為の防止が大きな課題となっており、双方の技術と経験がそれに貢献すると期待されています。
CredifyのCEOである富永誠氏は、今回の提携について「TISは日本最大手の金融機関にサービスを提供しており、東南アジアでのビジネス基盤を広げているため、協業の機会は非常に大きい」と語っています。このように、CredifyはTISの経験を活かしながらデジタルID及び信用構築技術のの展開を進めることができるでしょう。
デジタルIDの進化
まず、Credifyが開発を進めているデジタルIDシステムの概要についてご説明します。Credifyは、ブロックチェーン技術に基づいたデジタルIDにより、金融機関における顧客獲得コストを削減し、不正行為を減らすための信頼性の高いシステムを構築しています。この技術は、銀行や保険などの金融サービスにおける利用が期待されており、特に顧客の個人情報を安全に管理・提供できるシステムが求められています。
Credifyは、ユーザー主導の「ユーザー送客システム」に重点を置き、異なる顧客基盤を持つ企業同士が連携できるプラットフォームを提供予定です。これにより、各顧客の情報が個人の意志で取引できる仕組みを実現します。具体的には、
- - idX:顧客が自身の個人情報を安全に管理し、取引可能なプロダクト。
- - serviceX:データ利用企業が新たな顧客情報にアクセスできるプラットフォーム。
これらは、双方の施策により顧客獲得の効率性を高める効果が期待されています。
今後の展望
すでにCredifyは、Plug and Play Japanや500 Startups、Mizuho Crowdbainなどの有力なアクセラレータープログラムに採択されるなど、事業開始から1年で確実なマイルストーンを達成しています。最近の資本業務提携により、さらなる資金調達も期待でき、プロダクト開発を加速させることが可能となります。
また、Credifyはビジネスの拡大のみならず、顧客のデジタル体験の向上にも力を入れています。顧客は自らの情報をコントロールできる透明性を持ち、安全性を確保しながら金融サービスを利用できる未来が見えてきています。
Credifyは、TISとの提携を通じて、日本及び東南アジア市場における事業展開を加速度的に進めるとともに、顧客への信頼性の向上を図り、デジタル世界でのイノベーションを引き続き追求していくことでしょう。