岐阜県高山市の舩坂酒造店が初代グランプリを獲得
令和7年2月17日、名古屋で開催された2024年度「NAGOYA DX・生産性向上アワード」にて、高山市の有限会社舩坂酒造店が初代グランプリに輝きました。この快挙は、近年の生産年齢人口の減少や人手不足に直面する企業が、どのように生産性の向上を図っているのかを示す一例として注目されています。
アワードの意義と背景
「NAGOYA DX・生産性向上アワード」は、名古屋商工会議所が主催し、愛知・岐阜・三重の76企業が参加した競争の中で、企業の変革を通じた生産性の向上を評価するものです。舩坂酒造店は、その中で特に目を引く取り組みを行い、6社の受賞企業の中で見事にグランプリを獲得しました。
酒造店の革新
舩坂酒造店では、『飛騨高山から世界を酔わす酒テーマパーク』というプロジェクトを通じて、革新的な取り組みを行いました。特に注目を集めたのが、専用のコインを用いた自動酒サーバーの設置です。
この装置によって、外国人観光客の増加に伴う無料試飲の人気を維持しつつ、接客時間を大幅に削減することができました。お酒を楽しむ新しい形を提案することで、売上の増加や労働時間の削減を達成しています。この結果、舩坂酒造店は生産性を大きく改善しました。
満足度の向上と地域への影響
酒サーバーやガチャガチャ方式の楽しさによって、試飲者の満足度も向上しました。これは、店舗訪問者がSNSで体験を発信するきっかけとなり、さらに企業のプロモーション活動にも寄与しています。舩坂酒造店の取り組みは、地域の観光業全体への波及効果をもたらすものとなっているのです。
初代グランプリ受賞の報告
3月10日、有巣弘城社長は高山市の田中明市長を訪れ、受賞の喜びを報告しました。社長は「高山に初代グランプリをもたらせて嬉しい。地域の企業もDXや生産性向上に取り組んでくれることを期待したい」と語りました。さらに、田中市長も「舩坂酒造店が先駆者となり、地域の企業が新しい挑戦を行うことを嬉しく思う」と賞賛しました。
地域の誇りとして
舩坂酒造店の功績は、高山市だけでなく、岐阜県全体の誇りとなることでしょう。この取り組みが地域の生産性の向上や振興の一助となることを期待しています。今後、他の企業も舩坂酒造店のように、新しいアイデアを取り入れていくことで、地域全体の発展に繋がることでしょう。