銀行口座の使い分けの現状
最近行われた調査によると、銀行口座を持つ人の実に85%が複数の口座を用途に応じて使い分けていることが分かりました。この調査はマイボイスコム株式会社によって2025年4月1日から7日にかけて実施され、9,058人の回答者が得られました。このデータから見える、現代の銀行口座利用事情について掘り下げてみましょう。
複数口座所有を持つ人の傾向
調査によると、銀行口座の所有数は「3個」が最も多く、5個以上を持つ人が3割以上という結果が見られました。特に、50代から60代の男性が多く口座を持つ傾向にあることが分かります。複数の口座を保有する理由としては「ATMや店舗が近くにある」という利便性が挙げられ、また「目的別に使い分ける」「口座指定の必要性」がそれに続きました。
所有口座が7個以上となると、利便性を意識して使い分ける人が増加する傾向があります。
口座の利用目的
銀行口座を使い分けている人のメインバンクとしての利用目的は多岐にわたりますが、最も多いのが「給与や年金の振込」で、66.3%がこの用途を選んでいます。その他にも「クレジットカード引き落とし」53%、また「引き落とし」が50.2%と続きます。興味深いのは、特定の銀行利用者における目的が異なることです。例えば、『イオン銀行』や『楽天銀行』ではクレジットカードの引き落としが重要視される一方、『住信SBIネット銀行』の利用者は「投資」に高い比率を示しています。
サブバンクとしての利用
サブバンクにおいては「ゆうちょ銀行」が22.2%でトップとなっており、続いて「楽天銀行」や地方銀行が利用されています。サブバンクの利用目的としては「貯蓄」が27.2%、次いで「クレジットカード引き落とし」22%と続きます。特に、サブバンクとしての利用では、メインバンク利用の目的と比較して「貯蓄」や「投資」が上位に来ていることが特徴的です。
使い分ける理由と使い分けない理由
調査結果では、使い分けている理由の例として、引落しや魅力的な金利を持つ銀行に預け替えることや、生活費の管理を目的としたものがありました。一方で、使い分けをしない理由としては、解約の手続きを省くためにそのままにしているという声も目立ちました。特に給与口座を別に持つことでお金の移動が煩わしいと感じる回答者も多くみられました。
結論
この調査から、現在の銀行口座利用の実態が明らかになり、個々の財務管理のスタイルに対する関心が高まっていることが分かります。今後、銀行口座の使い分けがますます一般化する中で、各金融機関のサービスも進化が求められるでしょう。より便利で自分に合った使い方ができる銀行選びが、今後の課題かもしれません。