AIエージェントが営業を変革するGRiXの新機能
2025年4月、AimyTech株式会社は営業支援ツール「GRiX」に新機能を追加した。この新機能は、顧客の購買検討を自動で前進させるAIエージェントとして、多くの注目を集めている。その背景にあるのは、BtoB営業の現状だ。情報の量が増す中で、顧客の検討が停滞しやすくなっている。従来の一方的な提案方式では、むしろ考える時間を長引かせてしまうリスクがあった。
なぜ「買い手支援」が今必要なのか
「バイヤーイネーブルメント(Buyer Enablement)」という新しい営業手法は、顧客が製品やサービスを選ぶ際に、必要な情報やツールを提供することで、スムーズな意思決定を促すことを目的としている。この考え方が生まれた背景には、営業プロセスがより複雑化していることがある。情報があふれる中、顧客は適切な選択をするために多くのサポートを必要としているのだ。
GRiXの新機能『バイヤーイネーブルメントAI』とは
GRiXはこれまでに、営業資料の閲覧状況を詳細に分析し、営業担当者に提供することで「検討の見える化」を実現してきた。だが、新たに追加された『バイヤーイネーブルメントAI』では、そのステップがさらに進化した。
このAI機能は、顧客が提案された資料の中で検討を進める手助けをする。営業が介入することなく、AIが24時間365日稼働し、顧客の検討を後押しするファシリテーターとして機能する。
主な機能
1.
Q&A自動応答: 顧客からの質問を即座に回答する機能。ナレッジデータベースを活用し、トップ営業ノウハウを基にした情報提供が可能だ。
2.
課題整理―稟議書作成サポート: 営業活動を円滑に進めるために、顧客の課題を整理し、決裁に必要な書類のひな形を作成する手助けを行う。
3.
営業担当者の次の行動サポート: 顧客の検討状況や過去の会話を分析し、営業が取るべき行動を明示する。
機能の仕組み
このAIシステムは、以前の営業ナレッジとノウハウを基に大規模言語モデル(LLM)を活用している。顧客との会話の内容や背景を理解し、最適なメッセージを自動的に生成する。
- - 簡単埋め込み可能: 既存の資料に直接埋め込むことができ、ただの情報提供ではなく、対話を通じて顧客の検討を勧める。
- - 初期段階のサポート: 導入の是非を考える段階のお客様に寄り添った設計となっており、社内への共有用に課題を整理する機能もある。
- - 深掘り質問力: 顧客が自ら気付かないニーズを引き出し、本質的な問題解決へと導くことが可能だ。
このように、GRiXのAIエージェント機能は、ただ顧客に情報を届けるだけでなく、実際に調査・分析を行い、進捗を管理する新たな営業のパートナーとなる。
今後の展望
今後、AimyTechは業界特有の提案テンプレートやバイヤーペルソナに基づいた会話最適化機能を強化していく計画だ。そして、このAI機能が営業チームの行動を最適化してビジネスの成長を支援することを目指している。顧客の検討状況が見えるだけでなく、実際に進めることが可能となるGRiXのアプローチは、営業支援の未来を切り開くものになるだろう。送付された資料のその後にAIが寄り添う、これが新しい営業体験だ。
AimyTech株式会社は、東京都渋谷区に所在地を構え、営業支援のクラウドサービス「GRiX」の開発・運営などを行っている。興味がある方は公式ウェブサイトを訪れるか、直接問い合わせを行ってみてほしい。