日本のクラウドリーダーが NVIDIA AI インフラで産業変革へ
日本のクラウドリーダーが、NVIDIA のアクセラレーテッド コンピューティング、ネットワーキング、ソフトウェアを活用して AI インフラを構築し、日本の産業変革を加速させることを目指しています。
NVIDIA AI Summit Japan で発表されたこの取り組みには、ソフトバンク、GMO インターネットグループ、ハイレゾ、KDDI、RUTILEA、さくらインターネットなど、日本を代表するクラウドプロバイダーが参加しています。これらの企業は、それぞれ独自の強みを生かし、NVIDIA の技術を活用することで、日本のロボティクス、自動車、ヘルスケア、通信業界の変革を促進していきます。
ソフトバンク:日本で最も強力な AI スーパーコンピューターを構築
ソフトバンクは、NVIDIA Blackwell プラットフォームを採用し、日本で最も強力な AI スーパーコンピューターを構築しています。このスーパーコンピューターは、DGX B200 システムで構成された世界初の NVIDIA DGX SuperPOD で、子会社の SB Intuitions など、幅広い業界の AI 開発を加速させるために活用されます。SB Intuitions は、日本語に特化した自社開発の大規模言語モデルの研究開発に NVIDIA AI インフラを使用しており、日本の言語 AI分野の発展に大きく貢献しています。
GMO インターネットグループ:日本初のローカルクラウドサービス「GMO GPU クラウド」を開始
GMO インターネットグループは、Dell PowerEdge サーバー上に構築された、NVIDIA H200 Tensor コア GPU、NVIDIA Spectrum-X Ethernet プラットフォーム、NVIDIA BlueField-3 DPU、NVIDIA AI Enterprise ソフトウェア スイートを搭載した、日本初のローカルクラウドサービス「GMO GPU クラウド」を開始します。このサービスは、今月中に日本の企業にクラウドベースの AI コンピューティングを提供開始し、生成 AI アプリケーションの高速化を支援します。
ハイレゾ:専用 AI データセンター「ハイレゾ香川」設立
ハイレゾは、NVIDIA テクノロジを搭載した専用の AI データセンター「ハイレゾ香川」を設立し、日本での AI 開発を加速しています。NVIDIA H200 Tensor コア GPU を採用したハイレゾ香川は、来月、「GPUSOROBAN」AIスパコンクラウドのサービス運用を開始する予定です。ハイレゾは、来年初めに 2 つ目の AI データセンターを稼働開始する予定で、合わせて 1,600 基の NVIDIA GPU を提供することで、日本の大都市圏以外における製造業、研究機関、教育機関の AI 開発を促進することを目指しています。
KDDI:生成 AI と専門の LLM の開発をサポート
KDDI は、ELYZA と連携して、NVIDIA HGX システムで構築された AI コンピューティング インフラを立ち上げ、生成 AI と専門の LLM の開発をサポートしています。KDDI の顧客は、NVIDIA ソフトウェアとこのインフラを使用して、AI モデルのトレーニングと推論を高速化し、デジタルツインを構築することで、自律走行車、ロボットの動作制御、センサーデータ処理のシミュレーション ワークロードを実行できるようになります。KDDI は、さらに Grace Blackwell Superchip 搭載の NVIDIA GB200 NVL72 プラットフォームを採用する液冷式データセンターを計画しており、日本の AI 開発のための新しいリソースを提供する予定です。
RUTILEA:最新の NVIDIA Hopper コンピューティング基盤を倍増
京都に拠点を置く NVIDIA Inception のメンバーである RUTILEA は、AI クラウド データセンターでのインフラをさらに強化するため、最新の NVIDIA Hopper コンピューティング基盤を倍増させました。このスタートアップ企業は、1,000 基以上の NVIDIA Hopper GPU を提供することで、アニメーション、小売および食品サービス、ビジョンベースの編集、データ抽出向けの基盤モデルの構築をサポートし、LLM 開発にも活用されています。RUTILEA の子会社である AI福島は、福島県大熊町に新しいデータセンターを運用しており、最先端の AI コンピューティング基盤を提供することで、地域経済の活性化と地方発展への貢献を目指しています。
さくらインターネット:生成 AI 向けクラウドサービス「高火力」を強化
さくらインターネットは、生成 AI 向けクラウドサービス「高火力」の NVIDIA Hopper GPU を 2,000 基から 4,000 基近くにまで拡大する予定です。今後、Blackwell GPU を搭載した NVIDIA HGX B200 をはじめとする GPU を、北海道に所有する再生可能エネルギー 100% で運用する石狩データセンターに整備する予定です。さくらインターネットは、高性能 AI コンピューティングサービスの一環として、約 10,800 基の GPU を提供予定です。
さくらインターネットの顧客には、国立情報学研究所 (NII) が含まれます。NII は、大規模言語モデル研究開発センター(LLM 研究開発センター)を設立し、日本でのオープンな生成 AI の研究開発活動を通して産官学の連携を促進するとともに、日本語医療 LLM の研究開発を進めています。日本を拠点とする自動運転ソフトウェア開発のスタートアップ企業であるティアフォーも、オープンソースソフトウェアを用いた「自動運転の民主化」というビジョンにおいて、NVIDIA で高速化されたさくらインターネットのコンピューティングを使用しています。
NVIDIA と日本のクラウドリーダーが連携し、AI 産業革命を加速
日本のクラウドリーダーと NVIDIA の連携は、日本の AI 産業革命を加速させ、世界中の市民と顧客が直面する最も差し迫った課題を解決するための重要な取り組みです。この取り組みを通して、日本は AI を活用した社会の変革をリードし、世界をより良い方向へ導く可能性を秘めています。