芝居処 華ヨタが上演する『娯楽版 蟹工船立つる波』
芝居処 華ヨタが主催する演劇『娯楽版 蟹工船立つる波』は、2024年8月28日から9月1日までの間、東京都のシアター風姿花伝にて上演される予定です。この作品は、小林多喜二の代表作『蟹工船』をもとにしたもので、先行予約の受付は2024年7月31日までとなっています。
チケット情報
チケットは、カンフェティを通じて購入可能です。カンフェティ運営のロングランプランニング株式会社が提供しており、直リンクは
こちらです。また、
芝居処 華ヨタの公式ホームページや
公式X(Twitter)も要チェックです。
作品の背景
今年、築地小劇場が開場100周年を迎えることから、華ヨタはこのプロレタリア文学の名作を取り上げることにしました。設定は1926年、日露戦争から21年後です。業界内の競争が激化し、労働者たちは理不尽な条件に苦しんでいます。この作品が描くテーマは、現代においても色あせることがなく、観客の心に響く内容となっています。
脚本を手掛けるのは近藤輝一で、彼は2022年に『ナイト・クラブ』で同期賞の最終候補にノミネートされた経験を持ちます。演出はなじみ深い内田達也が担当し、彼は大人数で複雑な人間ドラマを描くのが得意です。興味深いことに、両者ともに発表時点では29歳であり、多喜二が特高により命を奪われた年齢にあたります。
現代に響くメッセージ
『蟹工船』は約100年前に執筆されましたが、今なお「労働環境」や「社会的格差」、さらには「個人の無力感」や「生活を諦めない意思」など、視聴者に深く共感を呼び起こす要素が満載です。この作品を通じて、当時の労働者が直面した厳しい状況や彼らの闘いが描かれています。演出家の内田は、作品の意義は単に社会運動への賛同にとどまらず、我々が日々の生活や社会への関心を持ち、行動することの重要性を問いかけています。
あらすじ
1926年の春、日露戦争後の日本では、労働者たちが厳しい労働条件の下で働かされています。彼らはロシアと競争しながら長時間の労働を強いられ、法の保護がなされない蟹工船で生きることの過酷さを体験しています。やがて、労働者たちの中に『自分たちの権利』という言葉が芽生え、彼らは少しずつ変わり始めます。この一歩は、彼らにとっての重要な選択の始まりとなるのです。
公演情報
- - 公演名: 娯楽版 蟹工船立つる波
- - 公演期間: 2024年8月28日(水) - 9月1日(日)
- - 開演時間: 8/28は18:30、8/29から8/31までは13:00と18:30、9/1は13:00
- - 会場: シアター風姿花伝(東京都新宿区中落合2-1-10)
- - チケット料金: 先行販売4,000円(ベンチ席)、5,000円(椅子席)。一般発売4,500円(ベンチ席)、5,500円(椅子席)。
この作品は歴史ある名作を現代に蘇らせる試みであり、観客にとって記憶に残る演劇体験となることでしょう。皆様のご来場を心よりお待ちしております。