ダイアログ・セミコンダクターがCreative Chipsを買収しIoT市場を拡大

ダイアログ・セミコンダクター(以下、ダイアログ)は、2019年10月7日にドイツの半導体企業Creative Chips GmbH(以下、Creative Chips)の買収を発表しました。この戦略的な動きは、ダイアログがインダストリアルIoT(IIoT)市場における存在感を強化するための重要なステップです。これにより、ダイアログは充電、パワーマネジメント、AC/DCコンバータ、そして最新のワイヤレス技術を活用した製品ポートフォリオを拡張できます。

Creative Chipsは、ドイツ・フランクフルト近郊に本社を持つファブレス半導体企業で、主に集積回路(IC)をインダストリアルIoT市場に提供しています。同社の技術は、数多くのIIoTセンサーを効果的にインダストリアルネットワークに接続するために最適化されています。これにより、Industry 4.0の進展に寄与することが期待されます。

ダイアログは、Creative Chipsの技術力とエンジニアリングチームを活用することで、自社のミックスドシグナル製品群を強化するとともに、既存のワイヤレス低電力コネクティビティ技術とのシナジー効果を見込んでいます。CEOのJalal Bagherli氏は、Creative Chipsの買収がダイアログにとって重要な意義を持つことを強調し、両社のリソース統合が自動車およびインダストリアルセクターにおける製品ラインの強化をもたらすと述べました。

Creative Chipsは、年間約2千万ドルの収益を上げており、今後数年間で25%の成長が見込まれています。ダイアログの買収金額は約8千万ドルですが、2020年および2021年には最大2300万ドルの条件付き対価も発生する可能性があります。

新たに加わるCreative Chipsのエンジニアたちは、ダイアログのグローバルネットワークや営業チームと連携し、効率的に新市場の開拓を進めることが期待されています。また、既存のIIoT市場での顧客基盤の拡大や新製品開発においても、その技術力が活かされるでしょう。

ダイアログは、自社のIC製品を利用して、常に最先端のモバイルデバイスに電力を供給するリーディングプロバイダーとしての地位を維持しており、Creative Chipsの買収によってその競争力を更に強固にすることを目指しています。この戦略により、ダイアログはIndustry 4.0の実現に向けた重要な構成要素を確立し、新たな市場機会をつかむ先駆者へと進化していくでしょう。

両社の統合によって期待されるまた新たな付加価値や顧客への恩恵について、業界内外から注目が集まっています。ダイアログは、今後も成長目標に向けて力強く進み続けることでしょう。取引は2019年第4四半期中に完了予定であり、これによりダイアログの市場展開がどう変わるのか、多くの期待が寄せられています。

会社情報

会社名
Dialog Semiconductor PLC
住所
100 Longwater Avenue, Green Park, Reading RG2 6GP, United Kingdom
電話番号

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