リモートロボット操作システムの技術実証試験が成功
遠く離れた場所からロボットを操作する新しいシステムの技術実証試験が成功を収めました。これは、株式会社アーステクニカが推進するもので、川崎重工グループの一員として、大型金属部品の研削・研磨作業を遠隔から指示するものでした。
1. 第一回実証試験:八千代工場
最初の実証試験は、千葉県八千代市にあるアーステクニカの八千代工場で実施されました。ここでは、公衆回線を通じて、東京都港区に本社を置くリモートロボティクス社の社員がPCを使用して、八千代工場内の川崎重工製ロボットに接続しました。作業者は、研磨対象となる大型金属部品の形状を測定し、研削範囲を指示しました。ロボットは、指示に従って正確に研削作業を行い、その性能を確認することができました。
2. 第二回実証試験:播磨工場
続く第二回の実証試験は、兵庫県の川崎重工播磨工場に設置されたリサイクル用ビン選別システムで行われました。こちらも、作業者が東京都内の自宅から公衆回線を経由して、ビン選別システムを操作しました。流れてくるビンの色や形をカメラで判断し、選別指示を出すことで、ロボットは正確にビンをピッキングしました。この試験も成功し、遠隔操作の実現可能性を示す結果となりました。
3. システムの意義と今後の展望
今回の技術実証試験を通じて、リモートロボット操作システムの基本的な機能が確認されただけでなく、公衆回線を介した操作による遅延時間などの貴重なデータも収集されました。リモートロボティクス社は、これらの結果を基に、リモートロボットプラットフォームサービスの実用化に向けてさらなる開発を進めていく方針です。社会のニーズに合わせたロボットの活用方法を模索し、安全かつ安心なリモート社会の実現を目指していくことが期待されています。
4. 会社概要
リモートロボティクス株式会社は、2021年に設立され、東京都港区に本社を構えています。代表者は田中宏和氏で、遠隔操作に関するプラットフォームサービスを提供しています。詳しい情報は公式ウェブサイトで確認できます。
お問い合わせ
本件に関する問い合わせは、リモートロボティクス社の事業企画部まで。メールアドレスは
[email protected] です。